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文化保存ギルド

今夜の喋り場その52

私の部屋、ゲストと二人で喋る場所。

正確には、貴族がこの書庫という屋敷に来た際に執務を執り行うために用意された部屋。

それも今はイーリンの自室となっている。
といっても内装は殆どいじっておらず、書斎机と来客用のソファとローテーブル。本棚と唯一追加されただろうベッド。効率を重視する彼女にとって、ワンルームマンションのようになっているのだ。

おそらく、彼女自身が掃除しているのではない。そう思える小綺麗な部屋。貴方を迎えたのはそういう部屋だ。

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そうかもね、そうかも。
私もそうありたいと思ってしまうけど、やっぱり私はどんなに胸を張ってもただの小娘よ。
問題は、その小娘は泣くこともイヤなら荷物を下ろすのもイヤな偏屈なやつだってことだけど。

そうね……。そうかも。
ただ、私の立場は他人に任せることはあっても、頼ることはできない。私が頼ればそれだけブレる。背負った重みで倒れそうになるのよ。自分も相手もね。
そんなもんに巻き込むわけにも行かないし……。誰にも私を理解できないと気取ってるほうが、案外気楽って無意識に考えてるのかも。
わかんないわ、自分ってやつが
(小さくて白い手はペンも持ったことがないのかというくらいすべすべ)

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