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文化保存ギルド

今夜の喋り場その50

それは文化保存ギルドにある一室。
正確には、貴族がこの書庫という屋敷に来た際に執務を執り行うために用意された部屋。

それも今はイーリンの自室となっている。
といっても内装は殆どいじっておらず、書斎机と来客用のソファとローテーブル。本棚と唯一追加されただろうベッド。効率を重視する彼女にとって、ワンルームマンションのようになっているのだ。

おそらく、彼女自身が掃除しているのではない。そう思える小綺麗な部屋。貴方を迎えたのはそういう部屋だ。

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細かい罪を数えだすと多分夜が明けるからね。私を悪とする二本柱を語らせてもらったわ。
だから私は自分の手を汚すことにもう大した感傷を抱いては居ないし……それに、汚れる手は少ないほうが良いと思ってる。勇者というのは、そういう意味では都合のいい仕事ではあるわね。
(そこまで語ってから、自分の膝の上に肘をついて、ふうと一息ついてから。ヴァイオレットの言葉に顔を上げる)

――貴方と似ている?(少し訝しむように、じっと目を細めてヴァイオレットの目を覗き込む)

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