『二次元ぱれぇど』店主が占拠しているレジカウンター。

お客がいない時は無駄な妄想の翼を広げたり、原稿を描いたりしている。

※レス頻度まったり
※誰でも歓迎

そうだ、ネタが来ないなら自分で作りゃいいじゃねぇか！

イメージするんだ……ローレットで毎日喧嘩してばかりのイレギュラーズが二人。
しかし夜になると他の宿屋の一室で落ち合う。

月の灯りさえも届かない部屋の中。
吐息だけがお互いの存在を示し合う。

「よかったのか？こんな所までノコノコついて来ちまって。俺は本気だぜ……。」

「……ッ、るせぇ。理由なんざ俺も分かんねぇんだよ！ただ……もう、好きになっちまったモンは仕方ねぇじゃねぇか！」

うーん、深みがないな。もっと設定出してくか！

(扉からぬるりと顔を出して)ごめんくださぁい。
貼り紙を見て来たんだけど……お邪魔したかな？

“待ってくれ！お前がいないと、俺はーー」……死の間際にようやく互いの意思を確かめ合えた二人。重なり合う手と手。その時パンドラの奇跡が温かく降り注ぐーー”
いよっしゃあああ！行ける！推せるッツ！！
これで練達に売り込めば手堅い！同人ショップの壁一枚はスペースが出来る間違いねぇっ！！

（何徹目かのハイテンションと目のクマを残したまま、ガタッとカウンター奥の作画スペースで立ち上がる。
お客さんの声が聞こえれば、ハッとして振り返り）
よぉ！いらっしゃい。邪魔どころか暇して死にそうだったところだぜ。買い物かい？

(お芝居でもしてたのかな？と首を傾げ、のんびりとした動作で後ろ手に扉を閉める)
うん、ここには異世界の……「二次元」だったかな。の文化に触れられそうだったから寄らせてもらったよ。
でも、どういう物があるのかまでは知らないんだ。マスターのオススメとか、あるかい？

ほほぅ、若いうちから『二次元』に興味を抱いてくれるとは殊勝じゃあないか。君自身も染まるには“素材”がハイスペックだし（もう早速上から下まで相手を観察し「コスプレして貰いたいな」「薄い本なら何カプかな」などと下衆い妄想の翼を羽ばたかせている）フフッ……これは染め甲斐があるぞ。

オススメなぁ。二次元といっても多岐にわたるが、俺個人としてはやっぱり「掛け算」の素晴らしさを知って貰いたいところだ！
例えばこんな同人誌はどうだ？
（近くの棚から出してきたのはローレットでイレギュラーズがお世話になっている２人を掛け合わせたBL本。ドナーツ×ショウの薄いやつだった）

ふふ、なんだか楽しそうだね！なんだか異世界の物だって事だけじゃなくても興味が湧いてきたから、僕をマスターの好きに染めてくれると嬉しいな。

(マスターにありがとうと一言返し、それに目をやる。表紙の二人の雰囲気に少し驚きつつ手に取り、ぱらぱらと流し読むつもりが、気付いたら最後までじっくり読んでいた。……成る程「掛け算」の意味はこういう事か。)
……へえ、『二次元』って面白いね。現実の人でも「掛け算」するんだね。
知り合いがこういう事をしてるのを見ると、なんだかどきどきしてきたし……
いつもは小説でこういう話を読むけれど……絵だと描写がわかりやすくって楽しいな。
ねえ、他にはどんな二次元があるの？僕もっと知りたくなってきちゃった！
(興奮した様子で頬を染め、へらりと笑って訊ねた)

ッ……！
（「僕をマスターの好きに染めて」……その言葉のインパクトにキュンと胸を射止められる。期待にごくり、と思わず生唾をのみ込んだ）
いいだろう。俺の名は姉ヶ崎春樹。人は俺を姉ヶ崎先生と呼ぶッ！
もっと二次元に触れたいなら、ウチの店のアルバイトにならないか？
制服支給、創作活動のサポートありで、宿が欲けりゃ住み込みも可だぜ！

このドナ×ショウ本は所謂「ナマモノ」というジャンルの同人誌だな。
練達には色んな二次元コンテンツがあるんだが、幻想には少ないから、こういう“皆が知ってる人”を本人に怒られない程度に扱うのが一番ウケがいい。

姉ヶ崎先生、だね？覚えたよ。僕は透垣政宗。しがない透明人間だよ。
……あれ、姉ヶ崎、「先生」？先生って事は……えっ、もしかしてここの本って……？
(誘いをかけられると子供のように目を輝かせてぶんぶんと首を縦に振った)
うん、うんっ！アルバイトします！厚待遇だし、ここで働くなんて楽しそうだし……！
ああ、でもアパートの管理人をしてるから、住む場所には困っていないかな。

どなしょう。(掛け算はそう言う風に言うのか、と頷いて)
そっか、まだこっちにはそういう文化は浸透していないからなぁ。実際二次元に親しみのない僕でも読みやすかったし……面白かったもんね。
ねえ先生、ナマモノでも、別のでも……他の本もある？僕もっと知りたいなぁ。

政宗たん……、……どえぇーーッ！お、男の娘……だと……！？しかも同人業界のドリーム、透明人間とはッ……！
おいしい。おいしすぎるぞ政宗たん！

（この本、と示されたドナ×ショウ本に照れくさそうに頰を掻く）
いやぁははは、そう。実は俺が描いたんだ。基本的には自給自足。我が萌の赴くままに！ってな。
（商売道具のペンタブを手に取り宙に描くようなジェスチャー。アルバイトの申し出を快諾して貰えれば、こちらもキラッと目を輝かせる）
おおぉ！やってくれるか政宗たん！無論外から通勤でもOKだぜ。
それじゃあ早速、制服選びといきますかァ。セクシーなのキュートなのどっちがタイプよ？
（カウンターから出てきてコスプレコーナーの服をゴソゴソと漁り始める）

最近の新作だと練達の「マッドハッター×シンロン」本、あとはオーク村に寄贈した「オーク×くっころイレギュラーズ」本なんかがあるな。
タイムリーなネタで言やぁ、シルク・ド・マントゥールのピエロ総受けとか！

……？うん、僕は男の子だよ。あれっ、もしかして女の子だと思われてたかな？だとするとちょっと遺憾なんだけど！
(ニュアンスの違いに気付かないまま少しむくれてみせる)
あはは、透明人間って言っても殆ど物理的には干渉できないから……おいしいって言えるかどうか。でも先生のネタにくらいなら出来るかもね。

我が萌の赴くままに……！格好いい！
(僕にも出来るかなぁと顎に手を当てて……そういえばたんってなんだろう？と首を捻る)
それが制服かい？どれもかわいいけれど……僕は何でもいいかな。日常的に見ることになるのは先生なんだしねぇ。
(姉ヶ崎の後ろからコスプレを興味深そうに見回して)

わあ、流行を押さえてるんだね……どれも気になるから、このドナショウ本も含めて全部頂いてもいいかな。家でじっくり読みたいんだよね！

いやぁすまんすまん。中世的だったり綺麗な子はさ、大体美少女だと思った方が余計な腐男子フィルターの餌食にかけなくて済むからな。
因みに俺のギフトはモザイクを処理する力！あんなとこやこんなとこに無駄にモザイクがかけられる、同人作家の夢みたいなギフトだ。
俺と政宗たんの力を合わせれば……きっとロクでもない同人誌が出来るに違いねぇ！
（親指立ててサムズアップ。見せた歯が健康的にキラリと輝いた）

んー、やっぱり趣味と実益を兼ねた方がいいよなぁ。ベタにこーいうの（黒ベルトとレザーのボンテージ）もいいんだが、
やっぱり同人作家としては、俺と政宗たんでカップリングになりそうな服着て接客の傍らシチュ萌えの参考に出来るといいっつーか。
（ナチュラルに「たん」付けのまま引っ張り出してきたのは三着ほど。
①学生ブレザー
②猫耳メイド
③ファンタジー軍服）
気分で色々変えてもいいよなぁ。んで、最初はどれからいってみる？

勿論！好きなだけ買ってってくれ！バイト価格で割引しまくろう！

「美少女」……ね。僕としては先生の創作が少しでも捗るなら、ある程度はどう扱われても構わないんだけどな。先生が妄想している所を僕は楽しく観てるだろうからね。
モザイクを……！？なんというか、会って少ししか経っていないけれど凄く先生らしさを感じるギフトだね。実用的で羨ましいような、そうでないような。
……ふふっ、先生知ってる？人生ロクでもない事が一番楽しいんだよ！
(同じく親指を立ててにっと笑った。全面的に協力する姿勢。)

(ボンテージを目にするとぼっと耳まで赤面し、頬を両手で覆ってふるふると首を振った)
あ、う、うわあ……接客のためとは言え、さらっとそんなの出してくるとか、っていうか僕男だからそんなの着ても誰も喜ばないよお……！
……んん。こ、この中でなら、その……個人的には「それ」に興味はありますけど……
(おずおずといった様子で猫耳メイド服を指差し)

やったぁ。沢山勉強させて頂きますね！

観てるだけか？この店じゃ誰でも主役だぜ、政宗たん。
（ギフトについての素直な感想に、ドッと笑って）
はっはっは！よく言われるぜ！まー実際のところは公共の目で見てやべーのはできないからな。使えるタイミングといえば、刷った後の同人誌のモザイクトーンつけ忘れた部分への対応だけさ。
これができるか出来ないかで印刷代の差が違うからなぁ。

（赤面する相手を見ると、口角を上げて声のトーンを引く甘いものへと落とし）
……そうか？俺は似合うと思うぜ、政宗。
（なんてわざと耳元に唇を寄せて囁いてみようと試みる。
猫耳メイド服に話題がいけば、さらっと意識を逸らして）
ほう、さすが政宗たん！いいね、鉄板じゃあねぇの！
じゃあ俺は合わせて執事服か貴族っぽいゴシック系のスーツでも着ようかねぇ。

いつもなら人を観てる方が好きなんだけど……うん、ここでくらいならそっち側に回るのも楽しそうかな。ありがとう、先生。
(暖かい言葉にゆるりと頬を緩めて)
あ、そうか。同人誌だから刷るのも自費なんだね？思っていたよりもシビアだねぇ……
ふふ、でもそういう所を考えると与えられるべき人に与えられたって感じで面白いなぁ。

(甘く囁かれればびくりと肩を揺らし、困ったように上目遣いに見上げる)
……ッ！もう、先生ってばからかうのは止して。
本気にしちゃうよ？
(「なんてね！」とまだ収まらない頬の熱を誤魔化し誤魔化し、メイド服に目を移して)
へえ、可愛いってだけで選んだけどこの二つって鉄板なんだ。
でもどうせメイドになるなら「ご主人様」って呼んでみたいし、スーツがいいなぁ！

紙は潤沢にあるが羊用紙だったりで、印刷用のコピー用紙がそもそも少ねぇからな。
まぁ、布教活動して同人の輪が徐々に広がれば、すぐにオタクも住みやすい国になるさ！

……あー。（ちょっと冗談でからかったつもりが、どちゃくそ可愛い。仕掛けた当人も少し頰を赤らめながら、それでも意地悪くニヤリと笑った）
そんな無防備な顔誰にでもしちゃあ皆本気にしちまうぜ？
そうでなくても政宗たんは人気出そうだけどな！はっはっは！
……あ、更衣室はねぇから店の試着室を使ってくれ。
（衣装についてはキラリと目を輝かせ）
おう、鉄板だとも。俺が居た世界ではな。ついでに言うと少年メイドなんて単語もあったくらいだから、スカートでもメイド服は男女共通のコスチューム！だから恥ずかしくなんかないのだ！
（なんて話しながら、自分用のコスプレ衣装を見繕いはじめる）
うんうん、いいねぇ……！ご主人様。まさに王道の萌え！それじゃあ俺は主人役のイメージで服を合わせるか。

それなら布教のお手伝い、僕も沢山しないとだね。
どんなものでも着て見せるし、漫画の手伝いも必要であればやりますよ！

……どうして先生まで照れてるんですか、もう。
それに、誰にでもこんな顔を見せる訳じゃないよ！人気は……そうだな、どうせなら看板息子くらいにはなってみせたいね！
(猫耳メイド服を手に、まずはこれを着こなす所からかな。と意気込んで見せた)
制服が王道、それも男女共通なら恥ずかしくないね！たとえスカートであろうとも……多少動いた所で中身は見えないだろうし。そこにロマンを感じずにはいられないけれど！
(先生の後ろから邪魔にならないように衣装を覗き込み)
主人役の先生、かっこよさそうですよねぇ。でもどうせならバシッと決めてくれたら僕も見て楽しいだろうなぁ。

いやぁ政宗たんはいい子だなぁ。
前の世界にゃここまで献身的な人いなかったぜ。馴染みのアニメショップの店員は「お前のホモ濃すぎ乙」とか言うしさー、
アシスタントはいい奴だったけど天然ちゃんだったしー。

て、照れてなんかねぇよ！
看板息子。いい響きだ……俺の歳になると絶対無理になる特殊クラスって感じだな。
見えるようで見えない。そのギリギリのラインが妄想の世界に人々を誘うのだ！心得てるなぁ政宗たん。
（ワインレッドの上等そうな上着に黒地のワイシャツ。グレーのベストのスリーピーススーツに、貴族らしい白のクラバットをチョイス。襟足長めの自分の髪を後ろで結ぼうとリボンも手に取る）
フッ……これでもローレットの依頼で演技の仕事をしたことがある。前の世界でもコスプレは嗜んでたし、年季の違いを見せてやるぜ！

そんな事ないよ、だってそうした方が面白そうだからやる気出してるんだもの。
……うーん、先生の周りの人も濃いなぁ。その人達も観ていて面白そうだね、ちょっと気になってきたな。

じゃあなんでちょっぴり顔が赤いの？……ふふっ、可愛い所もあるんですね！
娘じゃない所がミソってやつだね。そこにロマンがあるなら、たとえ成人男性が着るものではなくともやりきってみせるさ。
(褒められるとふにゃりと頬を緩め、先生のチョイスに目を輝かせる)
へえ、依頼でも演技したなんて先生凄いな。でも僕だって初めてだけど負けないからね！
(メイド服を抱えて試着室に向かい、「覗かないでね？」と冗談混じりに目を細めた)

殆ど会えなくなっちまったんだけどな！
異世界から飛ばされてここに来たもんでよ。前の世界との連絡手段もねぇしなぁ。
（ほんの少しだけ寂しげない笑みになるが、陰りはすぐに晴れて不敵な笑みに変わる）

これはあれだ。久しぶりにデスクワークから離れて服選びとかしはじめたから、体があったまってきてーー……かわ！？
（まさかの感想にぽりぽりと照れくさそうに頰を掻いたのだった）

ちなみに前の依頼では、俺ァ「姉ヶ崎ヘルウッド」とかいう暗黒騎士だったんだぜ！
心配しなくても覗く時はそういうシチュエーションの同人誌のネタが欲しい時だけにするさ！
（グッドラック、と親指たてて、政宗の方に親指をたてた。
自分も衣装を抱えて立ち上がり）
流石にカウンターの中で着替えてたらやべーよな。
（と一度店の奥に引っ込んで行く）

……きっと大丈夫だよ、この世界が滅びない限りはいつか帰る方法が見つかると思うよ。
でないと対価と報酬が割に合わないもの。
(思い出させちゃってごめんねと眉を下げ、試着室のカーテンを閉めた)

暗黒騎士……！一度は憧れる響きだねぇ！
ひ、必要であれば覗くの！？先生のえっち！！
(思わず店の奥にも聞こえそうな声量で叫んでしまったが、気を取り直して着替え始めた。
背中のファスナーを上げるのに難儀しつつ着終えたそれは猫耳クラシカルメイド。
膝下までのワンピースにフリルのついたエプロンに、鈴のついたリボン、
猫耳がついたヘッドドレスが可愛らしい。
鏡の前で二転三転。我ながら似合うのでは？とにっこり微笑み、満足げに試着室から歩み出た)

（入り口を潜って新たに現れる人影。
歌舞いた色の髪をした、糸目のハートニアがひょっと顔を出し）
姉ヶ崎センセ、例のもの入荷してますかニャア？
……はにゃっ！？
（試着室の方からする音に、そちらへ視線を向け）

政宗は優しいな……。
（カウンター奥に引っ込む際にぽつりと零した。
覗くかどうかは否定せず、見えていないだろうがひらひらと手を振るのみ。
着替えの最中に声が聞こえると、そちらに顔を向け）
おー、ちょっと待っててくれー。
（着替えが済んでないので声だけ返す）

(新たな人の声に顔を向ければばちりと視線が合い、挨拶代わりににこりと笑顔を返す)
……おや、ごめんね。驚かせちゃったかな？
先生は……まだ着替え終わってないみたいだねぇ。
(口振りからするに先生の知り合いだろうか、と首をかしげる)

いっやぁ、かわいいメイドさんですニャア！
（可愛らしい姿にぽーっと頰を染める。
ゆるゆる肩の力を緩めたまま歩いてカウンターの方へ近づいていき）
新しいバイトの娘でにゃんスか？
……あ。わっちは黒猫亭 平助ってぇモンで。

「あまり熱っぽい目で見ないで戴きたいなMr.」
（カツン、とステッキが床を叩く。奥から出てきたのは髪を崩しめのオールバックにした姉ヶ崎。
普段の目をキラキラさせてガッつく元気な様子はなりを潜め、貴族然とした落ち着きを纏ってカウンター奥から現れる）
「彼は私の大切なメイドなのだから。
……ようこそ、我が屋敷『二次元ぱれぇど』へ。
政宗、彼にはゆっくりと持て成しの時間をとりたい。お茶の準備を頼めるかい？」

かわいいだなんて……ふふ、お世辞でも嬉しいな！
…平助さん、ですね。僕は、
(褒められた事に頬を染め、自己紹介しようとした所で床を叩く音に驚き振り返る。
一瞬別人かと錯覚したが、ちゃんと先生だ。まるで本物の貴族のように振る舞う姉ヶ崎にほうと息を漏らした)
「このような一介のメイドに大切だなんて……ご主人様は物好きですね。
かしこまりました。
それではお二人とも、失礼いたします」
(恭しく頭を下げ、ふわりとスカートを舞わせてカウンターの奥へと引っ込んでいった)

わっちの趣味のメイド服にどストライクでさァ。
ミニ丈もいいっスけど、やっぱり王道クラシカルの清楚系が萌ゆるのですニャ。
（現れた姉ヶ崎に、ひらっと軽く手を振る）
これはこれは失礼したでにゃんス！わっちもまぁ、猫まがいでも男なモンでぇ。
それにしても優雅でにゃんスねぇ。ご主人様とメイドさん！いつからこういうサービス始めたんでにゃんス？

「政宗。こんな言葉を聞いた事があるかい？“使用人はその屋敷の家具である”と。
気にいるからこそ手元に置きたい。大切にしたい。
私には君が必要なのだよ。」
（行っておいで、とにこやかに政宗を見送る。平助の方を向けば、首を傾げ）
サービス？サービスっつうか趣味半分、実益半分だな！次はメイドさんの薄い本描きてぇなって思って。
黒にゃんはアレか、今日発売のやつ！確かこっちにあったなー（カウンター裏の棚をごそごそ）

先生の貫禄凄過ぎない？
(裏に引っ込んだ後の第一声がそれだった。あれについていける演技力があるかは不安だが……出来る限りは頑張ろう。)
……やっぱり二人とも知り合いみたいだよねぇ。
後でどういう関係なのか聞いてみようかな。
(二人の会話に聞き耳を立てながら、薬缶を火にかけた)

流石姉ヶ崎先生、ブレねぇところにしびれる憧れるぅでニャンすよ！
（明るく笑いながら他愛もない話に花を咲かせていたが、ゴトリという音がした後、生唾を飲む音を響かせる）
こ、れは……予想していた以上に……。

予想していた以上に、なんだ？ちゃんと言ってみないと分からんだろう。
それとも何だ……？怖気付いたか、平助。
無理もねぇよな、この太さだ。
（クックッと意地悪く喉を鳴らす）
ねじ込んだら壊れちまうかもな……。

…えっ、ええっ……！？
(きゅ、急になんか含みがなんていうかその、
…………言えないけどアレな感じに…！？早急に戻ろう、その方が楽しそうだ！)
でも急ぎたいけど丁寧に淹れなきゃ気が済まないジレンマがぁ……
(湯が沸き次第手早く茶を淹れ、人数分のカップとポットを乗せた盆を持ち小走りに戻る)

お待たせしました。二人とも何のお話をしてるの？
なんだか楽しそうだけど！
(会話の内容でちょっと変な事を考えたのか頬を染め、微笑んで)

ねじ込ん……ダメでにゃんス！そんな事したら壊れちゃうでにゃんスよぉ……！
思ってたより長いし、入りきらな……ぁ、ちょっ、姉ヶ崎先生ぇ、やめーー……！

おーおー、言う割にちゃんとズップリ奥まではいったじゃねーか。でもこれじゃちょっと抜きにくいな？俺が広げてやろうか。
（政宗が戻ると、姉ヶ崎の手には一本のサイリウムが握られている。年季物のサイリウムホルダーから引き抜こうとぐいぐい引っ張ってる最中で）
やっべ、遊んでたら抜けなくなっちまった！？
おー、お帰り政宗たん。今新作のサイリウムを見てもらってる最中でだな。

なーんだ、サイリウムの話だったんだね。僕はてっきり……あ、やっぱりなんでもないよ。
(気にしないでーと首を振ってよからぬ妄想を散り散りに盆をカウンターに置いて、心配そうにホルダーに目をやる)
それにしてもずいぶん奥まで入っちゃってるねぇ。
抜けそうですか……？どちらにせよ、僕は手を出さない方が良いだろうけどね。

てっきり……？（かくーん、と首を傾げる）

困ったでにゃんスなぁ。このサイリウムホルダーは練達の地下ドル『画面女子』のお披露目ライブの限定モノ！
オタクの間では爆裂プレミアモノなのでにゃんスが……。

は！お茶！（自分のオタ活グッズのピンチはあれど、三度の飯よりお茶が好きなお茶屋さん。カウンターに置かれたお盆をじーっと物欲しげに眺めて）いただいてもいいでにゃんス？

てっきり……だなんて、政宗たんそんな大胆な妄想を？
（腐男子の直感でなんだかふんわりながら悟ってしまう。コホンと気持ちを貴族モードに切り替えて）
「いいや政宗。君の手が必要だ。私もお客人もそれなりに無骨な手指をしているからね。
私にいい考えがあるのだが、それは君なしでは成し得ない。
ーー…手伝ってくれるかね？」

ほ、ほっといてくださいよ！もう！
(いつもの笑みはどこへやら、頬を赤くしてそっぽを向いた。
ぴくりと平助の声に反応するとふふりと笑みを浮かべて)
……構いませんよ。粗茶ですが。
しかし、自分のグッズのピンチよりもお茶を優先するとは。余程のお茶好きと見えますね？

「……ご主人様のご命令とあらば何だって致しますよ。」
でも不器用ですから、失敗しても怒らないでくださいね？
(不安そうに口を結び、姉ヶ崎を見上げた)

否定はしねぇんだなー。
（可愛いなぁと目を細め）

さて、このサイリウムホルダーもサイリウムも、防水だったり水洗い可だったりする訳だ。
つまり隙間に潤滑油を差し込めば気持ちいいくらい綺麗に抜けるって寸法よォ！
（ドン！とカウンターテーブルに置かれるローション）
あ、ちなみにうちアクセサリー類も扱ってるから、普段は指輪が外れなくなった人用のものだからな。
（さり気なくアルバイト用に臨時マニュアルをレクチャーしつつ、ふと政宗に視線を向けて）
………これだ。

俺がメイド受けに求めてたのはこれだあああぁーー！！（よほどいいインスピレーションを受けたのか、カウンター奥の作業机に座って夢中になりながら原稿を書きはじめたのだった）

（ホントに、可愛いでにゃんスなぁ……
とテレパシーもないが姉ヶ崎と通じ合って、ほっこりと口元を緩める）

これでも一応、お茶屋さんでにゃんスからねぇ！
淹れたての茶葉の香りやスッキリした味わいを楽しみ逃すニャンて、人生の楽しみの半分を逃してるようなものでにゃんスよ。

（ごくごく、ごくく。喉を鳴らしてお茶を美味しそうにいただけば、ぷはっ！と幸せそうに喜色を滲ませた）
うんまぁ〜〜！！とっても幸せでにゃんス……。

（机に向かってしまった姉ヶ崎を見て冷や汗をかき）
あぁっ、姉ヶ崎先生のスイッチが入ったでにゃんス！こうなるともーなにを言っても暫く反応しないでにゃんス……！

もう、もうっ！お二人とも目が何を言いたいか語ってるよ！
……恥ずかしいからあんまり見ないでください。
(むう、と口を尖らせて顔横の髪を弄る。
嬉しくない訳じゃないが、何分恥ずかしさが勝ってしまうのだ)

お茶屋さんなんですか！ふふ、僕もお茶するのが好きだからわかるなぁ。
折角淹れたお茶だもの、一番美味しい時に頂きたいですよね。

……成る程、潤滑剤があるならいけるかもしれません。
僕の指は男性にしては細い、し…？
(きょとんと目を丸くし、カウンター奥に引っ込んだ姉ヶ崎を見送る。
平助の言葉に合点がいったと頷いて)
なるなる、成る程！芸術家気質の人ってああいう所があるよねぇ。
でも僕は自分の仕事をするだけだし……今はそっとしておくのが一番だよね、あれ……
(ローションを手にとって馴染ませながら苦笑する。ふと「僕が受けなの！？」と顔に出たのは許して頂きたい)

ああっ、めちゃくちゃいい！萌える！燃えるッ！！
こいつはメガヒット間違いねぇ！
唯一の厄介ごとといえばっ！そう！
クラシカルメイドは黒ベタの量がやばーーーい！！
（ががががががガガガッ！！とひたすらペンタブの音を響かせている）

いやぁ、すいませんニャア。
メイドは男の浪漫オブ浪漫。萌えの代表でにゃんスし……似合うコが着てたら何があっても正義！って感じでにゃんスからねぇ？

政宗サンもお茶好きで？それじゃあ次に来る時はわっちからおもてなし致しやしょう！
（一口飲んではほこほこと嬉しげに口元が緩む）

そっとしとくのが一番でにゃんスが、そっとしすぎると三日三晩徹夜した挙句倒れたりするもんでぇ、マズイなーと思ったあたりで一度止めるといいでにゃんス。
いやぁ……最初見た時は売り物のミイラフィギュアと勘違いして、色々と大変だったニャア。

（サイリウムの柄の端っこを掴んで、ケースとの隙間をなるべく大きくするように傾ける）
いやぁ、ご苦労かけるでにゃんス。

まだ萌えの概念は理解しきっていないけど、その理屈はわかるようなわからないような……
僕に似合うっていうのはわかってるけどね。

やったあ、お茶屋さんのお茶なんて絶対美味しいですよね！
あー、今から次の時が楽しみだなぁ！
(ふわりとスカートの裾を揺らして屈託なく笑う)

うわぁ、思ってたよりも凄いな……放っておいたら先生は趣味に殺されそうだね？忠告通りちゃんと止めさせて貰うよ。
ところでその話を詳しく聞かせて貰っても良い？面白そうだから

(隙間にとろりと潤滑剤を流し込み、ぐっと指を突っ込む。
しっかり馴染ませるとずりずりと、たまに手を滑らせながら引き抜いた)
…あ、危なかったぁ……ふふ、いいえ。これくらいはメイドとして当然ですから！
とりあえずこれ一式洗ってきますね？

だがしかし！俺はイラストソフトマスター！
プリセットで時短時短時た……おぎゃああああーー！？？
（ばっき！！と音がしてペンタブの芯が折れた。明後日の方向に芯がふっとぶ）