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旅一座【Leuchten】

【PPP2周年記念SS】旅一座ラサ公演『声をなくした男』

このSSは、本ギルドのメンバーの許可を得て、作成されたSSです。
出演メンバーは以下の通りとなっております。出演を許諾して下さってありがとうございました。
・ヨタカ・アストラルノヴァ(p3p000155)
・ジェイク・太刀川(p3p001103)
・Ring・a・Bell(p3p004269)
・Rêve=amas=Dētoiles(p3p006642)
・ノアルカイム=ノアルシエラ (p3p000046)
・Azathdo=Hgla=Thusxy(p3p005090)
・津久見・弥恵(p3p005208)
・華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)
・ヴェルフェゴア・リュネット・フルール(p3p004861)
・奏者 夢現 (p3p005157)
・律・月(p3p004859)
・夜乃幻

さぁ、幕が上がります。どなたさまも瞬きを忘れませんよう。

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「確かに舞台の上は夢のようだな。まるで別世界だ。だからこそ、今は体力つけて食っとかないとな」
 ノアルカイムの手から山盛りのご飯を手にして、『『幻狼』灰色狼』ジェイク・太刀川はご飯をかきこむ。ジェイクは狼の毛皮を被った白髪の獣人だ。元はラサで傭兵をしていただけあって、ラサ料理の数々を食べては何か思い出しているようだ。時折遠くを見て、虚ろな瞳になる。それをノアルカイムが見て、声をかける。
「ジェイク君、どうしたの?」
「いや、何。昔のことを思い出してただけさ。ラサは久しぶりにきたが、やっぱり旨いものが多いな」
「……何か思い出せるだけ羨ましいな……。なんてね! 美味しいんだったら、よかった。いっぱい食べてね」
 ノアルカイムの無垢な笑顔を見て、ジェイクの荒んだ心は少し癒された。だが、一番の癒しは恋人である幻だろう。幻は舞台につきっきりだから、ジェイクとしては妬けてしまう。
「デザートも美味しいですわね。つい食べ過ぎてしまいますわ」
 甘味につい手が伸びるのは、『《月(ムーン)》』ヴェルフェゴア・リュネット・フルール。
血のような紅い髪に目のような不思議なマークがついた目隠しの布をつけた少女だ。目隠ししていても透視ができるから生活に問題はないらしいが、知らない人から見れば、まるで魔法のようだ。ヴェルフェゴアも今回が初舞台だが、まるで緊張していないようだ。ハーモニアとしての長年の経験からだろうか。
 賑やかな食事風景をよそに、『暗愚の実体』Azathdo=Hgla=Thusxyは眠っている。眠りながら、ノアルカイムが目の前に置いてくれた料理を——どういう方法なのかも分からないが——食べている。Azathdoは常に寝ている。だが、その実体を詳細に描くことは著者にはできない。見ようによっては、如何ようにもみえるし、その真の実体を見ようとすれば、一体自分が何を見ているのか分からなくなり、発狂しそうになるからだ。
 こうして、ラサ公演開演まで、旅一座のメンバーはそれぞれの役割を全うすべく、それぞれのペースで全力を尽くすのだった。

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