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白亜の時計塔
……?(反響した人の声に気付き振り返ると、渾然一体とした風貌の女性が視界に入り)
わ……えっと……(持ち前の人見知りが発動しそっと柱の影に隠れて様子を伺い)
迷い人、でしょうか………あ、あの猫達は(少し体を傾けてじっと見つめて
わ……えっと……(持ち前の人見知りが発動しそっと柱の影に隠れて様子を伺い)
迷い人、でしょうか………あ、あの猫達は(少し体を傾けてじっと見つめて
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見上げる程に高い天井には些細な音もよく響き、明かり取りのひび割れたステンドグラスからは微かに日の光が差し込んでいる。
憩いの場所であった証なのか、そこかしこには長椅子やテーブルが使われる事を待ち望んでいるかのように鎮座している。
物寂しい内観とは裏腹に、中は程良い温度で保たれ、構造の性質からかそっと瞳を閉じて耳を澄ませば、多くの音を捉える事ができる。
廃棄されてからそれなりの年数が経っているはずだろうに、内部の埃や砂は不自然にも清掃されていた。
雨宿りや旅の休息に、立ち寄る者もいるようだ。