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月夜二吼エル
…たく、これでも着てろ。
(小さく溜め息を洩らしつつも纏っていた外套を脱いで。己より小さな彼の両肩に掛けようとするだろう。)
風邪引いたら酒どころじゃねぇぞ。
(取り敢えず街より近い屋敷へ行くぞ、と雪をかき分ける様に前進する。)
(小さく溜め息を洩らしつつも纏っていた外套を脱いで。己より小さな彼の両肩に掛けようとするだろう。)
風邪引いたら酒どころじゃねぇぞ。
(取り敢えず街より近い屋敷へ行くぞ、と雪をかき分ける様に前進する。)
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凍てつく風は剥き出しの皮膚を刺すようで、今宵ばかりは痛い程の静寂が夜を支配するだろう。
森も半ば、廃墟同然の屋敷への帰り路を急ぐも…足は積もり積もった雪にずぶずぶと半ばまで埋もれ。女は舌打ちを一つ。
ブーツに包まれた足の指先の感覚は無い。
「糞…蝙蝠に化けられたら、こんな苦労しねぇのに!」
蝙蝠ーー否、狼の強靭な四肢でもこの程度の雪に足を取られる事は無いだろう。
残念な事に、混沌世界の法則は己の力を大幅に削いだ。ヒトらしい苦労を久方振りに味わっているとも言えるのだが。
銀糸にうっすらと雪を積もらせた吸血鬼は眉間の皺を深めていく。不便極まり無い、とその表情はありありと語るだろう。
(/シオン様とレイチェルのRPスレです。リアルタイム形式。宜しくお願いします!)