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月夜二吼エル

【000号室】レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタイン

レイチェルの部屋。

廃墟と化した館の主の部屋であるが、他の個室や客室と変わらぬ間取り。
ボロボロだった所を辛うじて住める状態まで修理した故に…歩く度に木目の床が軋む。
部屋は散らかり放題、積み上げられた本の山は今にも崩れそうな状態だ。厚手のカーテンは昼夜問わずにぴっちりと閉めきられている。

(呟き所)

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つまりは頻度を上げろ、と?
あー…糞、正論には勝てん。分かったよ。
……俺もやる。
(己の項から手を離し、降参とばかりに両手を挙げて。双眸を伏せたその表情には諦めが滲む。軈て彼の背を追い掛ければカゴを一つ取り返そうと手を伸ばして。)

お、お…俺は部屋を貸してるだけだからな!別に嬉しくねーし!つーか、安眠妨害だし!いや、騒がしくねーと逆に落ち着かねぇとか無いからな?
(仲間と言う単語を拾い上げた瞬間、尖った耳が忙しなく上下に動く。弾丸の如く一息で言葉を紡げば、くしゃくしゃと髪を掻き上げた流れで金眼を右手で覆った。)
……今生きてるンだから儲けもんだ。きっと。

いちおー、元居た所ではそこそこ殴り合いは出来たんだぜ。吸血鬼の怪力頼りだったンで今はこのザマだが。
シグは…研究者の割に動けるよなァ。鍛えてンのか?

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