PandoraPartyProject

ギルドスレッド

即席事務所と喫煙所

【RP】105号室:アリスターの部屋

他と変わらぬ来客宿泊用の小さな個室だったはずだ。
それが今では壁に遮音材が追加で貼られ、窓に格子が嵌まっている。
トドメとばかりに室内の要所の錠には罠まで仕掛けてあった。
他にも何かあるのかもしれないが……。

ベッド・机・電子端末・本棚以外といったもの以外には、
応接用の一人がけソファ二つとコーヒーテーブルがある。

部屋の主の特性上、生き物が住んでいる匂いに酷く欠けていた。
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(※悪い人向け:
目標値100<1d100+テクニック×10で鍵をこじ開けられます。
貴方がとても器用な場合、判定無しで十分でしょう。
中身は大抵銃器や弾薬の類ですが、たまにガラクタもあります。
失敗した場合、生身であれば指がかなり深く切れる程度のダメージが発生します)

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(液体の落ちる音)

本当に関係ないものだろうか。
(この姿であれ、日頃の姿であれ、変わらず人畜有害だと思っている。接し方を間違えれば人生をたやすくスポイルして余りある。それに何人が気づけるだろう。)
(淹れたてのコーヒーの匂い)

……快く騙されて欲しいものだろう?
懸命で愚かで可愛い子たちほど、そうだ。 わたしはそう思う。
(無造作に匙がつっこまれたマグカップを差し出す。かき回すとざらざら音がして、金平糖が入っている。たくさんおててとおくちがあっても順番に回せば取り合いになりづらそうだ。いかんせん相手のナリでは茶菓子やカップがいくつあっても足らないので。)

わたしはきみがなんであれ君ほどろくでもない生き物はそうはいないと思っているので残念ながら騙されてやれないが。
“だましはしないよぉ。でも、きみはかしこいね。愛してるよ”

(小さな手のひとつがカップを受け取って、そのまま口へカップごと突っ込もうとしたところでソレが“おやめ”と呟く。すると小さな手は匙で金平糖を掬ってそれだけ口へ入れた。わらわらと、他の手も競うようにカップを取り合い口へ金平糖を入れていく)
君が愛してない特異運命座標をみるほうが稀だろうからそのように受け取っておこう。

かしこいんだろうか。比較級でいうならそうだろうし、そうあろうとしているけれど。
(ちゃんと譲り合うところはかわいげがあるとおもった)

……わたしは騙しているような気がしてならないからねえ
最後まで騙しきってようやくそれが真実として決着するのだ。役者みたいなものだな。
(椅子の上で行儀悪くあぐらをかいて、テーブルに肘をつく。)
“そーぉ?”

“だましてるってことは”

“めったにないよ”

(ぺろぺろと何個かの口はコーヒーを舐めるように)
騙していると言うか、黙っているのかもしれない。
黙ってるしこちらもこちらの役柄のように振る舞うから、勝手にわたしが良きものであると騙されているような。

そうしたいからそうしているという点については一切嘘偽りはないが。
(テーブルの上のお菓子もほしいなら食べていいよって促し)
“ちゃんと、善いものではないっていってるのに”
(“へんなの”とソレが呟く)

(促されると、小さな手たちはめいめいにテーブルの上のお菓子を掴んで、包装ごと口の中へ放り込んでいく)
あめくれたりしたらいいおじさんだとおもっちゃうんだろう。
そんなわけはないのだがそう思われてしまう。
うんまあ、とはいえそれが願いと言うなら仕方のないことでもあるけれど。
(背もたれにもたれて椅子をギシギシさせる)

腹をすかした野良犬なみの分別さ。悲しいことに大抵はそこで止まる。
毛並みがいいとか芸をするとかの差はあれね。
(そう思わないか、といった。傲慢にも。)
“うん。そう、ねがうもの”

“かわいそうだね、かわいそう”

“そのうえ、ねがいには、たいかをもとめるんだ”
無料の昼食は存在しないからね。
(対価を得たとき、何らかの支払いが要る。或いは、対価には犠牲を覚悟しなくてはならない。しかし、その犠牲にする覚悟が何人できているかはしらない。)

しかしそんな哀れな生き物なしに生きていくにはあまりにも何も持っちゃいない我々には、そんなものを見捨てることも出来ないしね。
まあそれが慈愛に満ちたやり方なのかと言われればノーだけど。
(けらけらと笑う。少年少女のようでもある。老獪な悪魔のようでもある。そんなものだろう。)
"そういうルールなんだよね。へんなの"

(前触れなく、共犯者の前にカップに入ったブラックコーヒーが現れる)
まあ無数の有形無形の論理が絡みついているからねしかたない。
完全に一対一とも限らないし回収が思わぬ形で行われていることもあるし、形なき何かだったりするし。
でもまあ特に理由もなく奪ったりするより向こうから差し出してもらったほうがうれしいきもする。しない?

っと……ありがとう?
(差し出されたコーヒーの液面を見る)
(まるで最初からそこにあったかのように、確実にそこになかったコーヒーだ。しかし、いくら凝視しても変化は無い。匂いも普通のコーヒーだ)
(まあいいや。何かあってもそれはそれだ。口をつける。)
(何秒待っても何も変化が無い。突然そこに現れた、ごく普通のコーヒーだ)
(おいしい。)

料理とかやんなさそうだよねえ。そのまま作れちゃうと。
わたしは過程や質量を無視したことはあまり出来ないからなあ。機械だし。
(話題がどっかいった。)
“ほとんどやらない。たしなむくらい”
(特に気にせずに答えを返す)
なるほど。娘さんにせっつかれる日などもあるのだろな。
(普通に笑ったつもりなのだが、口の片端だけに、いかにも酷薄というか、或いは自嘲にも似るような。だってそうだろ、君。)
“まさごや、ふぉるねうすのほうが、じょうず”
だれかが君にそうして欲しい時もあるだろう。いきていれば物質以外に情報も食う。
“それが、のぞまれるなら”

“きみは、どうなの”
料理はしないな。
やりたくないのもある。

……実のとこなんだか、辛くてね。
腹の中で溶けないでずっとそこにあり続けて何の役にも立たず捨てられていくだとか、死んだ生き物を何度も斬ったりだとか、味覚の限度とか、なんかわるいことしてる気がして落ち着かないとか、いろいろひっくるめてなんか嫌。
それを相手のために我慢するたび溝が広がるような思いもある。
お砂糖の類はいいし、飲み物くらいは支度しなくもないが。
“ふしぎねぇ”
“へんだねぇ”
“じょうちょたっぷり、人間みたい”
わたしは体の制限を受けるからねえ。
体を捨てればこんな考えはなくなるが、しかし体の願いがあるんだよ。
一長一短なんじゃないかな。わたしは肉体あったほうが便利だと思う。自分を見失いにくい。先鋭化できる。比較的一貫性を得られる。

わたしなんぞ、湖沼(フェン)だとかみたいな君と違って小さな池とかみたいな些末なものだし、より利点はあったんじゃないか。
いやまあ、今だからこうして言ってられるがそもそもこうなる前のわたしの分別など虫なみだし。
“ささいな、ものさ。ふんべつは”

“みんな、いっしょなら、さみしくないよ”

(キャハ、と小さな笑い声。“そう”して連れられてきたのだろう、それら)
わたしはやだな。みんないっしょ。
願望としてそれがまったくないわけではないけれど。
(最近漸く夢に見なくなってきた「世界の果て」をふと思い出した)
でも完全に自分でないものであって欲しい人もいるし、己の選んだ道を行き孤独の高みに立てる人を美しくおもうのだ。
わたしの手垢にまみれずそこにあるからこそ美しい。
“それは、わかる。我(アタシ)も、それ、好き”
自分が自分であることと、人が人であることを優先すると誰かをまるごと取り込むのはとってもむずかしいのも、ある。
能力の不足もあるけれどな。

まあ水面に映すとか少し遊ばせるくらいでいいかなと思う。それで不完全ながら取り込みができるし、原本も損なわれないまま歩いていくだろう。どこへとなりね。そして物語は続く。
“でも、カタチが、じぶんでわからなくなっちゃうこも、いるから、むずかしいね”
チャンスは平等にあたえられるもんなら与えたいが、しかし将来に渡って保証したくはないなあ……。
(所詮勝利者である。運やめぐり合わせ以外が理由であったり立ち上がらない屍の山には冷たい。)
“このこらも、いつかはチャンスっていうのがくるといいなァ”
(くすくす、キャハハ)
あんのかなー。
(行末を占うように、手元にあった金平糖を気まぐれに無数の手の群れに一つ投げた。)
(ぺちっ。目玉のひとつに金平糖が当たって“キャッ”と短い悲鳴が聞こえた。シパシパと瞬きしているうちに、金平糖は別の口に入って咀嚼される)

“さァ。わかるのは、これからも我(アタシ)といっしょにいるってことだけさ”
独り立ちするにはまだまだ遠そうだ。君と対等に話せるとなるともっともっと先だな。
(まあ確率はゼロではないだろうと勝手に思っている。)
“そっかぁ”

(うご、うご)

(取り込んでいた椅子を出してのそのそ近寄る)
なあに?
(あぐらをかくのをやめて、両足を床につけて首を傾げた)
“なんにも”

(手がにゅう、と数本引き伸びて共犯者へ触ろうと)
(ちょっと身構えた雰囲気はある。単に触られ慣れていないのだろう。)
(他人などそんなに触って楽しいもんでもなかろうにな……。)
(ぺた、ぺた。冷たくはないが、暖かくもない幼子の小さい手)

“ンー、そうでも、ない”
(読んだように、そう言って)
(そう……まあ、いいけれど。)
(気まぐれに自分を触る手の甲に触れ返したり、口を触ってきた手を反射的に甘噛みしたりなどする。)
(キャハ、と"ソレ"らは無邪気に声をあげる。触る以上のことはしてこない。その行動を楽しんでいるようだ)

"このコたちは、いつでも、カタチをほしがっているから。今は、たべちゃだめって、いってるから、だいじょうぶ"
体(わたし)と幻想(わたし)のようにどこかでなにかあるといいね。
(手を握り返し、軽く振ったり。)
(“ソレ”らは満足したらしく、ゆっくり手を離す)

“……ふむ。だいぶ、回復したか”(ふるりとその姿が震えて、ばしゃりと溶ける)
また必要な時に抱きしめてやろうか。
(けらけらと笑い、冗談みたいに言う。)
ーーそれもいいね。
(床に広がる黒いナニかが塵と化して空中へ消える様を、その中心で座り込んで眺めながら冗談とも本気ともつかないトーンで返し)
わたしを食べようとしないならそれくらいは安い話だから。
たべるんなら全力で抵抗するけれども。

フフフ、いつものきれいな顔に戻ったじゃないか。
もとより、一時的なものだからね、アレは。(くすくす)
そりゃあずっとああじゃ不便だろしな。

……わたしがなにかの助けになれたのなら幸いだし、そうじゃなくても楽しかったよ。
また退屈した時にでも話そうじゃないか。
(そっと立ち上がり)

あァ、いずれ。運が悪ければまた遭おう。
(部屋の扉を開けて、ソレはゆっくり出て行った)

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