はふぅ…誰もこないですねー…。場所がわるいんでしょうか…。
いえいえ！そんなはずありません。緑あふれる森の中、空気はおいしいしリラックスもできるはずですし！（カウンター席に、くてーっと突っ伏して）
ふわぁ…それにしてもいいお天気です。今なら…今なら寝てもだれもいないしばれないかも…（耳をぺたんと垂れ、だらけながらこっくり、こっくりと船をこぎ始める狐がそこにいた。）

おや、アンナは貴族だったのか…。
天儀の人達は心から幸せだと思って日々を生きているんだろうけど、傍から見るとどうしても違和感は拭えないよね。「潔癖すぎる」と一言に言うのも違う気がするし。
ましてや禁欲やら一切の罪を許さないやら…。私がそこで暮らすことになったら息が詰まってしまうよ。間違いなく。

悪人は懲らしめられて改心して、犠牲になった人達は全員が無事助かるなんて、どうしても物語の中だけのハッピーエンドだからね。叶わない願いも往々にしてあるものさ。
それでも勿論、最善は目指して然るべきだけどね。