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ギルドスレッド

美少女道場

美少女花見大会第1回戦 咲花・百合子VS雛森・ケイ

美少女道場・内部・舞台。

外に大きく面した能舞台のような趣の場所。
主に戯れに切腹などする時に使用する。

(試合中は、咲花・百合子と雛森・ケイ以外の発言を禁じます)

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【アナウンス:こちらの試合では戦闘演出フェイズが5回あります】
(普段の闊達な様子とは真逆の清楚でおしとやかな立ち姿で舞台の上に立っている。
スポットライトが照らされる前の舞台女優のように動きを止めて、その時を待っているのだ)
(それは対照的に、と言えるだろうか。
 ひとりの美少女が全身から力を抜いたようなありさまで佇んでいた。
 その何気なく下ろした腕には、鞭のような筋肉繊維が張り巡らされているのだろう)
(瞳の色すら見通せぬほどに厚い眼鏡が光を反射する。その真下、色の薄い唇は緩い弧をつくった)
ごきげんよう。百合子様。
(ステージタラップの縁、
 長いウェーブの茶髪を揺らすその美少女こそが、文化祭実行委員長 雛森ケイである)
(美少女が二人、舞台に立った)
雛菊可憐徹甲拳――デイジーデンジャラスバンカーアーツ――。
(不可視の幕が上がった、スポットライトが灯る。
ゆるりと顔を巡らせ、雛森・ケイへと小首を傾げる様子は涼やかで整って見えるだろう。
例えその動作を行うのが屈強な肉体であっても……)
――吾は知っているぞ。帰国子女よ。
(生徒会長 咲花百合子は動かない。
しかし、普段は一文字に引き絞られた唇はいつも以上に言葉を繰る)
雛森殿。
美少女文化の担い手よ。
貴殿が、異国より密かに引き戻されていた事を。
……留学生よ。
そのような大層な呼び方をされなくても結構ですよ。百合子様。
ただの外来種です。
(帰国子女。留学生。その言葉は外なる国から当時世界最強たる美少女を、
 頂点から叩き落とすため学園組織へ入り込んだ刺客を指す。
 留学以来丁寧な物腰を崩さない雛森ケイであるが、決して忘れてはいけない。
 外来種とは本来、侵略者なのだ)
吾は他の美少女とは今同等にやり合えることが嬉しい。
だが、だが貴殿だけは
(一転、静から動へと体勢が移る、しず、しず、と一歩また一歩と踏み出して――)
もう少し早く来てほしかったと!そうおもうておるぞ!
わたくし。
(対してこちらは相変わらずの静。
 美少女はただ力を抜いた様子で佇む。拳を作らず、構えもせず)

好物は最後に食べる性質ですの。
クハッ!
(破顔、失笑)
よう吠えた!!

【先攻後攻判定】
86
(美少女道場、舞台。
 照明の光を反射する大きな丸眼鏡に隠れて、ケイは目を細めた)
いざ。

【先攻後攻判定】
24
(形ばかりは相変わらずの清楚。
しかし、その足運びは舞台を往復するのに半年掛かってしまいそうな淑やかさの癖に、実際は疾駆するエルフ(長い耳の種族。強化魔法により高速移動する)に迫りそうな位に早い)
白百合清楚、殺戮拳――禍災撫乱牙――!
(災禍の如く乱れた場を撫でながら食い破る牙の花、カサブランカ。
反り返った花弁の形を牙と捕らえ、それを撫でつけるように押し付ける……。
これを人の形で実行すれば柔らかく相手の肩へと手を当てる、という形になる。
無論、「柔らかく」とは見た目だけの事であり、実際の衝撃は手のひら一つ分の面積に体当たりの衝撃が圧縮されたのと等しい)
(雛菊可憐徹甲拳。彼女の出身地ではデイジーデンジャラスバンカーアーツと呼ばれた流派。
 特徴は他者の防御や装甲を貫通し打撃を与えることあるが、しかし正確な説明ではない。
 その流派の神髄は『無限の攻撃力』にある。
 あらゆる防御を無意味にするほどの圧倒的な攻撃力ゆえに、
 彼女たちは決して拳を作らない。
 当たり前だ。
 握り拳と、ゆるく開いた手のひらで同じ殺傷能力を持つならば、
 手のひらのほうが広い範囲を粉砕できるのだから。

 童女のように手を振り回し、次々と敵を破裂させていく様はまさしく
 無邪気な童女がはしゃいでるようにも見えるだろう)
(さて。
 雛菊可憐徹甲拳の戦いの主眼はいかにして、
 敵へ『無限の攻撃力』を叩きつけるかに尽きる。
 一撃当てさえすれば勝利なのだから、確実に攻撃を当てられる状況を意識する。

 例えば、いまこのように。

 咲花百合子の攻撃、振り下ろす手を狙って横から叩く、とかどうだろうか。
 このカウンターひとつでケイは数えきれないほどの美少女を大地の染みにしてきた)
!!
(丸眼鏡に覆われたケイの表情。辛うじて露出する口元が驚愕を描いた)
(ここに計算外がある。
 雛菊可憐徹甲拳の必殺のルーチンは『無限の攻撃力』が前提となる。
 しかし『無限の攻撃力』へ至るには、
 ひたすら攻撃能力を求める常軌を逸した修行と長い年月が必要であるはず。

 果たして混沌の再定義によって『レベル1』へと叩き落とされたケイに、
 その『無限の攻撃力』はあるだろうか。

 否だ。

 百合子の振り下ろす腕を横から叩こうとしたケイの手は、
 真の通った筋線維に弾かれる)
(肩を起点に、みしりと骨が呻いた。
 百合子の手のひらが深く体へと沈み込むように、衝撃を伝えてくる。
 久しく忘れていた鮮烈な痛み。全身の関節が熱を持ち、ケイの口元が綻んだ)

ふ……っ!!

(一歩後退する右脚。勢いよく捩じる左脚。
 生み出す力は体を反転させ百合子へ背を向ける。遠心力によって開くケイの両腕が旋回。
 水平を切る手刀となって百合子の胸元を狙う)

【後攻・攻撃】
(雛菊可憐徹甲拳が「無限の攻撃力」を奥義とするならば白百合清楚殺戮拳はどうであろう。
白百合清楚殺戮拳の特徴は一対多に強いという点にあると言われている。
しかしこれは正確ではない。
より正確にいうなれば、ありとあらゆる局面を想定した技の多彩さと、技と技を繋ぐ流れの速さを特徴としている。
故にどれだけ敵が群がろうと、常に最適な動きをする達人の前では一対一で順番に殴り倒されるに等しいのだ。

しかし、美少女をもってしてもあまりにも膨大な技の数は一つ一つの精度を落として習得するか、それとも幾つかの技の習得をあきらめて最適解よりも遅いコンビネーションを使うか、という欠点がある。
故に、格下相手にのみ強い拳法と侮られてきた歴史がある。
――咲花・百合子が現れるまでは。)

くはっ

(確かに衝撃が雛森・ケイの体に伝わった感触に唇が歪む)
(勢いよく振り切られた掌はまさしく「返す刀」であった。
美少女として未熟の証である節くれだった雛森・ケイの指先は、咲花・百合子の胸元をなぞり、えぐる。
強き者も弱き者も平等に血を啜ってきた白セーラーに新たな血の花が咲き)

『レベル1』同士の戦いは初めてであるか。

(一撃目は確かに感じた認識のズレ、しかして、即座に修正されたそれに、背筋を伸ばし体の前で両手を重ねる淑やかな体制で警戒する。
強者ほど高いプライドや自信を、即座に「弱体化」という現実に合わせられるのは厄介だ。厄介だが)
(血は噴出し、呪いのように熱と痛みが胸を支配する。)
これはこれでたのしいであろう!
(こんなの達人が見れば泥だらけになって遊ぶ童女を見るが如しだ。
しかし、それすらも飢え果てていた生徒会長は清楚の動きを投げ捨てて闊達に笑った。)

(そして、再びゆるく、機敏に動き出す)

(体の前で重ねられていた手のひらは花がほころぶように解かれ、足先は踊るように前へ出る。
そのまま、ふわりと半歩ほど体を傾がせて……肩を打つ、足を払う。
どちらも美少女にしては軽すぎる打撃だが、体勢を崩すには十分な力がある)

【3ターン目・攻撃】【修正点+10】
(『レベル1』の再定義。自身の著しい弱体化は理解していたはずだった。
 だが実感には程遠かったといまなら言える。

 相手の腕を消し飛ばせなかった驚愕。
 自身の攻撃が必殺でなくただのダメージになっていた衝撃。

 二つの事実がケイを動揺に誘う。
 体得した雛菊可憐徹甲拳の神髄たる『無限の攻撃力』が失われたならば。
 それはもう雛菊可憐徹甲拳を振るえないのと同じではないか)
…初めてですね。驚きました。

(それはもう、天地がひっくり返るほどに。
 自らの根幹を成していた力が失われ、ここにあるのがただの抜け殻なのだから)

(再び伸びた百合子の手に体をよじる。先ほどの禍災撫乱牙に似た軌道か。
 いや! 注目すべきは足との連携。
 軸足を刈り取る動きがこちらの姿勢を殺すためにあるならば。
 足の回避こそ重視し、ケイは膝を跳ね上げる。間に合うか!)

【後攻・防御】【修正点+10】
(不可能!
 ケイの背は床へと叩きつけられ、呼気が漏れる。
 見上げたそこにあるのは咲花百合子のかんばせ。
 美少女の頂点へと至った女)

(ああ。思い出せ)

(レベル1を受けて最初に抱いた感情を。
 またあの武の霊峰を這い登る喜びを味わえるなら、
 このレベル1を―――

 ―――喜んで受け入れよう!)
(丸眼鏡の奥、眼が細く眇められる)

(両手が力強く床へ叩きつけられ、ドンと衝撃が響いた。
 反動で僅かに浮き上がるケイの体。
 左足を軸にし、体を捻り繰り出すのは、
 垂直に打ち上げる右回し蹴り!)

【後攻・攻撃】【修正点+10】
(唇が「おう、よく跳ねる」と動いた。一瞬の事だ、音は出ない)

(代わりに噛み締めた歯の間から激しく空気の抜ける音が響き――)
(次いで舞台に響き渡るのは、なにか硬いもの同士がぶつかり合ったような音。)

(打ち上げるような回し蹴りは深く腰を落とし、両腕を眼前でそろえて防御した。
……防御は出来た。
しかし、「無限の攻撃力」をもつと言われた雛菊可憐徹甲拳を真正面から受けては意味がない!
体の内側から嫌な音が響き渡り、臓腑からは血の匂いが口腔内へと上がってくる。)

(ヒューッと喘鳴のような息を吐きながら防御の構え解く最中にちらりと見えるかもしれない紺色の瞳の奥には狂気のような歓喜が渦巻いている)
(たのしい!)
(今、己の命さえ奪える者が目の前にいることが)
(たのしい!)
(自分とこうして拳をかわしてくれるものがいることが)
(たのしい!)
(今こうして、自分の目の前で遥か高みへ再び歩きだしたものがいることが)
(たのしい!)

(きっと、その美少女には感情なんて一つっきりしか備わっていないのかもしれなかった)
カハハハハハハッ!!!好いぞ!やっぱり貴殿は好きである!
(苦痛なんて唇の端っこにも表れない)
(全盛期と比べればまるで赤子のように稚拙な防御から攻撃への移行。
まるで蛇のように打ち付けられた足へと腕が絡みつき)
蛮ッ!
(という掛け声と共に締め上げて関節を極める――時に引きちぎる。
白百合清楚殺戮拳――鉄法という型の一つである)

【5ターン目・攻撃】【修正点+20】
(関節を極められ軋む足が、ひび割れる光景を幻視してなお。
 彼女は笑う)
気が合いますね。
(右脚全体を覆う張りつめた筋肉が悲鳴を上げて、
 しかしケイはそこへ鞭打った。

 床についた両手。これをいま一度振り上げ、今度は『突き立てる』。
 指を揃えて突いたケイは手の甲までを床へと埋め込み、これを支えとする。
 であれば狙いは捕まれていない左脚で勢いを付けた後の膝蹴り。
 拘束よ緩めと打撃を一つ、そのみぞおちにくらわせてやる!)

【後攻・防御】【修正点+20】
(関節技の最中の反撃もまた白百合清楚殺戮拳の予想するところである。
そして、その中でもしかとその体を固定した相手の行ってきた反撃に対応するものは数十あり、その中から今の状況に最も適したものを「本能」で選択する)

(すなわち)

(膝蹴りを逃れるために体を宙に逃がした。
その様子は跳び箱か、はたまた棒高跳びか。
締め上げていた足を軸とし、暴風に揺れる白百合のようにスカートをたなびかせながら空中に逃れる様子は典雅だが、元々極まっていた足が遠心力でさらに強い力が掛かる相手にとっては悪魔の飛翔に等しい。

体が頂点まで導かれればするりと戒めを解いて、雛森・ケイに対して背を向けた状態で着地した)
く、うっ!

(砕けそうになる関節へ、急速にかかる遠心力。
 それだけで体中へ痛覚が根を張ったように苦痛が伝播する。
 さすが生徒会長。あれを捌かれるのまでは想定していたが、
 回避と反撃が一体化していたことには舌を巻く)
(だが、拘束が剥がれたのなら――)

(このときひび割れそうな足の痛みを意識の外へ押しやり、
 直立したケイは背後の百合子に対して攻撃でなく、
 代わりにあることを選択した)
(傷ついた右脚を斜め後ろの内側に引き両手でスカートの端を摘まむ。
 軽くスカートを持ち上げながら腰を曲げ頭を下げる。カーテシーだ。
 百合子へと背を向けたまま)

 改めまして。美少女、雛森ケイ。
 よろしくお願いします。

(雛菊可憐徹甲拳の流派は名乗らない。
 いまはただの美少女でいい)

(それから初めて、ケイは拳を握る)
(呼応するように咲花・百合子も背筋を伸ばした。
カテーシーとは相手の実力を認める際に行われる儀礼である。
これに応じずに殴りかかるはいかな木っ端美少女とて恥。
しかも、この相手は、元の世界で来訪を待ち望んでいた美少女の内の一角である。)

美少女、咲花百合子。

(同じく流派は名乗らない。
白百合清楚殺戮拳の矜持は心にあるが、しかしそれよりも咲花・百合子は美少女(戦闘種族)である。
強いものがいると聞けば力試しと会いに行き、勝ったり負けたりと遊んでいる内に生徒会長となった。
己の姿を最も映す言葉は美少女だ。それ以外はよけいである)

(咲花・百合子は雛森・ケイへ向き直らぬまま、いびつな鏡合わせのようにカテーシーを返し)

参る。

(あとは拳を握るだけだ。全力で顔面に拳をぶつけるだけだ。)
(技?)(しらない)
(フェイントは?)(しらない)
(勝負?)(しらない)
(だって戦うのって楽しくて、とにかく殴ってみたいだけなんだもん)

【決着フェイズ】【修正点+30】
98
いざ。

(言葉を告げた二人は、まるでガンマンの早撃ちめいた速度で動いた。
 お互いに得物は拳ひとつ。
 体を反転させながら腕を振り抜き。
 あとはそれを叩きつけるだけ)

(単純で稚拙な攻撃だったが、神聖で不可侵の儀式めいた姿がある)

(そして)

(結末は――)

【決着フェイズ】【修正点+20】
73
(最後に立っているものが勝者だというのなら、咲花・百合子は全力の右ストレートを打ち出した体制のまま立っていた)

【勝利!】
(そして倒れているものが敗者であるなら、
 雛森ケイは百合子よりやや離れた位置で大の字になって倒れている。
 額は割れて零れた赤い雫が目を伝い、涙のように零れ落ちるが、
 この出会いを、死合いを静かに祝う歓喜の涙であったかもしれない)

【敗北!】
(拳の余韻に浸るように僅かに体を震わせるも、腕や足は習慣に導かれて清楚の立ち姿に戻る。
怪我はあれど、充実した足取りで雛森の元へと歩き)

(本来であれば最も身近な外敵である他流派の美少女は殺害すべきである。
しかし、それはあくまで、元居た世界での常識であって)

手を、雛森殿。
足が萎えたと仰るなら抱き上げるが。

(ここは無辜なる混沌であり、今はまだ生徒会長ですらなく、成長途中の美少女である。
これほど固く青い蕾を、同胞を此処で仕留めてしまえと思えるだろうか)
(血が滲み、赤く染まる視界にそっと瞼を降ろす)

お優しいんですね?
生け花にするならいまですよ。

(美少女の。元の世界の常識は当然ながらケイも知っている。
 だからこその言葉だったが、
 百合子にそのつもりがないことは落ち着いた声色から察していた)
否。
(端的に否定した。優しさも殺意も)
花であればそうもしようが、花になり切れぬ若葉であるのならば。
此度は真剣勝負であったが、それでも戦士の戦いにあらず。
童女の戯れの如き有様であれば、それで命を取るのは美少女的ではなかろう。

(堅い手のひらを差し出した。
まだ社交界にも出られない様な、幼い手のひらだ。
この様な状況でなければきっと「戦を知らぬ手だ」と断じたかもしれないような、そんな)
若葉。
(わかば、単語を舌の上で転がす。百合子の言う通りケイは花になり切れていない。
 ケイだけでなく百合子自身もそうであると言いたいのだろう。
 一度レベル1へと落とされた我々はオーラも背負えていない)
(ケイは観念したように目を伏せ、差し出された手を取った)

では、百合子様。
(握った手は厚くて節くれだっていてまだ荒い、か弱い手。
 けれどこれが今の二人なのだ)

(ゆっくり体を起こすケイはひとつ、百合子へ問う)

百合子様、お互いにまた咲いたら。
死合っていただけますか。

(それまでは試合でもいいから。もし二人とも咲けたらそのときは)
無論。

(答えに一欠けらの躊躇も含まれない。
 かつてから今まで、その精神性に変化がないのだろう。
 変化したのは状況だ。
 かつてであれば、雛森・ケイが倒れ伏した瞬間にもとどめを刺そうとしていただろう。
 しかし、今それをやるのは「楽しくない」し、ローレットに仇名す行いは「効率が悪い」上に、何より美少女間の派閥の意味が絶無になった以上「必要性」がない。
 その一つでもひっくり返ったなら、事を成すための呵責は溶け消えるだろう)

吾は一切を殺戮せしめん白百合故に。

(今、雛森・ケイを助け起こすその手は、何れそうなるのだと言い聞かせるように告げ、じっと探るように彼女を見つめる。
 あなたは一体、何になるのかと、問うように)

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