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美少女道場

【美少女ダービー】本能★escape!【第二レース】

「美少女領第二都市【美少女道場門前街】に中継所を変えまして、実況のジョンと」
「解説のスミスです」
「先ほど全てのイレギュラーズが第一レースを終え、第二レースの準備が始まっております」
「レギュレーション的には、このスレッドの時間軸は第一レース後、という事ですね」
「そういう事です。必ず第一レースにご参加してから競争を始めてください」

 メタメタしい実況解説がひび割れたスピーカーから垂れ流される。
 今、貴方達は咲花百合子の領地にある【美少女門前街】に訪れている。
 この街はスラムから改築を繰り返し、美少女領における貿易の拠点となった城塞都市だ。
 丈夫そうな壁にぐるりと囲まれて東西に通行用の大門があり――まさに今、音を立ててその扉は閉じられた。

「第二レースはラリー形式のレースになります。美少女門道場前街内のチェックポイントを指定された順番に巡って頂きます」
「チェックポイントまでの道のりは指定されていません。道を走って頂いても、屋根の上を通って頂いても、家屋を通ってもOKという事ですね」
「違反となるのは街の外に出る事ですね。失格にはなりませんがスタート地点からやり直していただきます。
 ……そして気になるのは今回の妨害ですね」
「ええ、この区間は領民全員がイレギュラーズの皆さんを妨害します」
「それはもちろん……」
「我々も敵となるという事ですね」
「腕が鳴りますねぇ、スミスさん!」
「南方戦線でならした我々のコンビネーション錆びついてない事を証明いたしましょう、ジョンさん」

 なんだか実況解説員さえ襲い掛かってくるらしい。
 そして、周りをよく見れば通行人たちの目はギラつき、襲い掛かってくるタイミングを見計らっているではないか!
 完全包囲状態から、レース開始を告げる空砲が鳴り響く……!



■ダイス結果表■
 1~10   ギブミーチョコレート!瘦せこけた子供が追いかけてくる!【グー】の場合は偶然持っていたお菓子をあげる(自分の出目+50)それ以外はお前がチョコレートだ!
 11~20  高所に陣取った狙撃部隊が制圧射撃してくる!【パー】の場合は逆転のアイディアが浮かぶ(パーの人の出目+10)浮かばない時は突撃or蜂の巣
 21~30  イレギュラーズを構いたいおばちゃん達によってポッケがはち切れそうなくらい飴ちゃんを入れられる。(なにもなし)
 31~40  あれは主婦戦隊!包丁ソードのレッドに麺棒ヌンチャクの……(以下略)直前の人とジャンケンして【勝っていたら】彼女らとの戦いに勝つ!(順位を一つ上げる)
 41~50  下水道から奇襲だ!【チョキ】の場合は華麗に応戦出来る。(チョキの人の出目+10)それ以外の人は汚水が……。
 51~60  わ、わたし、貴方のファンなんです!サインください!(なにもなし)
 61~70  ここはお宝部屋……!?乙女のパンツがたくさんある!【パー以外】の場合、全部パンツミミックじゃねーか!此処で作られてるのかよ!(パーの人の出目+10)
 71~80  パンを咥えた女学生と曲がり角でぶつかっちゃったぜ……。【グー以外】の場合、そいつは美少女道場門下生だ!この間合いは白百合清楚百裂拳!(グーの人の出目+10)
 81~90  ここの通り、やけに静かだな……。【チョキ以外】の場合、やっぱり奇襲だ!四方八方から攻撃が撃ち込まれてくる!(チョキの人の出目+10)
 91~100  実況のジョンと解説のスミスが襲い掛かって来た!直前の人とジャンケンをして【負けていたら】負けてしまう!(自分より上位の出目+10)

■ゾロ目効果(ゾロ目は100含むよ!)
 鉄帝人間大砲に落ちてしまった!街の外に射出されてしまう!(最下位と順位を入れ替える)

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──機械であるが故の鉄拳が、唸りを上げて迫り
──すぐそばにいた筈の生物…ジョンが、射程の遥か外に退避している

攻撃を擦りもさせられない事に苛立っていれば……──その隙にもう1人…スミスに、一撃をもらってしまう
そして衝撃のあった側を見れば……やはり、既にスミスも射程外。

「ヌウウウウウ……!」
──先ほどから、『これ』の繰り返しだ
自分の攻撃はまともに当てられず、対して彼方側のものは全て通っている。
明らかに彼らのコンビネーションに翻弄されている。

一撃一撃は大したものではない。受けるペースを考えても、あと何十・何百発受けようとも耐えられるだろう。
むしろ、自身の特性を考えるならそうやって長期戦になった方が有利でさえある。

だが。それはこれが闘技のようなどちらかの戦闘不能を持って決着する場であればの話であり……『レース』というこの場では、長期戦向きという自身の特性はむしろ不利に逆転してしまっている。

ならば。いっそ無視してレースに集中してしまうか、とも思ったが……
その瞬間に、懐に潜り込まれて叩き込まれた……2人の息もつかせぬ超蓮撃。
その時は自身が想定以上に頑丈だった故か、隙が生じて何とか抜け出せたが……それが予感させるのだ。
──次に。同じような大きな隙を見せれば……そのまま倒されるだろう、と。

そんな予感がするから、どうしても一定の意識を割かざるを得なくなり……今の、膠着状態に帰路してしまう。

あの連撃を見せた意味もそこにあるのだとすれば……本当に。
彼らのコンビネーションに、翻弄されている。
……しかし。この膠着もコンビネーションも打ち破らなければ優勝など万に一つもあり得ず、伝説のプリンを拝む事はないだろう。
求めるのなら、越えて進まなければならない。

──……いっそここで、使うか? 『パンドラ』を。
パンドラの使用。それはイレギュラーズにとって二つの意味がある。
1つはPPP……Pandora party projectの発動。
発動できるかは分からない。発動した後で自身がどうなるかもわからない。
イレギュラーズがイレギュラーズたる所以の、運命逆転の大博打。
そしてもう1つは瀕死に陥った際に一度だけ。その場で復活できるパンドラ復活。不屈の精神からなる逆転の一歩であり、まさに今この場で切らんとしている札。

先の連携技。確かに使用を許せば一気に倒されかねないが…倒す前に隙が生じた以上。
その技を持ってしても自身を容易く倒す事はできないというのも、また事実。
故に。いっそ、倒させる。

このマッチョ☆プリンを倒し切るまでその技を使わせて、疲労させた上で。
パンドラにて復活し、その隙をついて一気に勝負をつける。
例え両方を倒せなかったとしても、片方片付ければレースを続けるには十分だろう。

そう結論づけ……彼は、いよいよ札をきる覚悟を決める。

もはや形だけになっていたレースの足を止める。
怪しむ様に距離を取る気配を無視して心を研ぎ澄ませる。
そうして体と精神を今一度1つのものとして──再び、彼らを『強敵』として見据える。

──こちらの腹は決まっている。
──さぁ、撃ってこい。


別々の隙に死角にタイミング。最初から気だけを探る。
目で追えなくとももう気配は逃さない。
2人でどう合わせようとも逆転の一種を見逃さない。


いつでもこいと。

1秒…
2秒…
3秒…
気配が近づかない。
4秒…
5秒…
6秒…
それでもまつ。この読みでは、勝つ。
……10秒……20秒……
……30秒が、たち。

──流石に、遅くはないか?

レースという場なのは、一応彼方も同じ筈。
妨害側の方が時間的余裕があるとしても、自分ばかりに構ってはいられないだろう。

彼らは今何をしている。
目で追う事をやめたのが仇になったか?
近づく気配ばかり探ろうとして、逆に引く場合を想定しなかったのはまずかったか?
そんな不安の様な疑問を次々と浮かべつつも、構えはどっしりと。油断も解く事もなく。

そうして……1分が経った頃に。

ジョンの、『実況の声』と。
スミスの、『解説の声』が響いてきて。


まさかと思って慌てて辺りを見渡せば、ジョンもスミスも影すら見えず。

──…逆転撃。最高の盛り上がりをやるには……まだ早かったか。

やられたな、と。
最後まで翻弄されたらしい事を、遅れて理解した。

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