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美少女道場
(山中を歩く事1時間程、目的の沢へと到着した。
木漏れ日の中で水の色は青く澄んで、対岸にはヤマボウシの白い花が咲いている。
出掛けたばかりは冷えていた空気は少しぬるんだところか。早朝というには遅いがまだ昼にはもっと遠い)
……んむ、おるな。
(沢をのぞき込めば岩陰に魚の影を容易く発見できる。
村の者が密かに作り上げた天然の養殖場である。岩の隙間に隠れきれないほどに群れているのだ)
木漏れ日の中で水の色は青く澄んで、対岸にはヤマボウシの白い花が咲いている。
出掛けたばかりは冷えていた空気は少しぬるんだところか。早朝というには遅いがまだ昼にはもっと遠い)
……んむ、おるな。
(沢をのぞき込めば岩陰に魚の影を容易く発見できる。
村の者が密かに作り上げた天然の養殖場である。岩の隙間に隠れきれないほどに群れているのだ)
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麓の村で一泊した後に早朝から山に入る事となった。
途中までは村の者が拓いた山道を辿り、その次は細く草が倒れたけもの道を辿る。
山中は緑色濃く、日差しの眩しさに反して空気はしっとりとして冷えていた。
人里とは違う草の匂い、否、堆積した腐葉土の匂いか。踏み締めるごとに強く香っては人の生存圏から離れた事を主張する。
知らぬものからすれば、無軌道にけもの道を辿っている様に見えるかもしれない。
その実、等間隔に植えられた食用になる樹木、辻の積み石等、自然の中に溶け込む様に残された人工物を頼りに進んでいるのだ。
導こうとしているのは人の世の浅瀬に作られた貯蔵庫。昨晩泊まった村の隠し沢だ。