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遥か夏のカプリチオ

【入団報告】狼が如く

「スッゾオラー!!ザッケンナコラー!!」

 うらぶれた通りにに下品なヤクザスラングが響き渡る。牛めいたピアスを鼻につけ、聖獣ゴリラがプリントされたシャツをだらしなく着崩したヨタモノが一人の少女を恫喝していた。
 人通りはいくらかあるが、その誰もが目をそらし通り抜けていく。ここは僭主フニクリが治める地、遥か夏のカプリチオ。この土地では善意を見せたものから死んでいく。恫喝されてる人間がいたのなら、それは恫喝された方に非があるのだ。

「テメッコラー!なんとか言えやコラー!!」

 だというのに、だ。少女がまるで怯えた様子を見せない。ヨタモノは苛立ち、声をさらに張り上げる。そのたびに少女の目が秘める温度は下がっていくようだった。熱力学第2法則めいた有様である。

「あのさ」

 少女が口を開く。

「ナンッダコラー!」

 ヨタモノが声を張り上げる。

(なんだ!?何だこの小娘は!俺が怒鳴って怯えなかった女はいなかった!なのに!なのに!)

 しかしその内心は怒りよりも、むしろ困惑のほうが大きかった。

(何なんだこいつは!?生意気……そうだ、生意気だ!生意気な女は……)

「ドーモ」
「……は?」

 ヨタモノは、世間を知らない。だから、目の前で急に頭を下げる少女に面らってしまう。

「は、はは!そうか、やっと俺の怖さに気づいたか!最初からそうやって頭を下げておけば……!」
「違うよ、アイサツ。知らないの?」
「は……?」

(アイサツ?なんだ?こんなときに何を言っている?なんだ?こいつは)

 ヨタモノは混乱している。

「知らない?やっぱ知らないか、アイサツ。アルシュの戦士はね、」
(なんだ?こいつは何を言っている?)

 ヨタモノは混乱している。だから気が付かなかった。

「戦いの前に、アイサツをするんだってさ」

 少女の紡ぐ言葉が、宣戦布告だということに。

「ドーモ、ウルズ・ウィムフォクシーです」

 それがヨタモノがその日聞いた最後の言葉だった。通りに倒れ伏すその男の懐からは、財布だけがなくなっていた。









というわけで今回の入団者。
『気まぐれフォクシー』ウルズ・ウィムフォクシー
さんです。

履歴書(ステシ)よんでるとうちによく馴染みそうな感じはするよね。
人に生き死にに立ち会ったことはある?
そういう感じじゃない?
そう……。

まぁどんな感じの人でも歓迎しますようちは。
さぁ、地獄を楽しみな。

てなわけで。こんな感じで。
では以後よろしく。

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おうおうここには出口はねえぞ、あるのはループか別の入り口だ

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