ギルドスレッド スレッドの一部のみを抽出して表示しています。 遥か夏のカプリチオ 【入団報告】にゃんにゃんワールドと猫ではないなにか 【歪んだ杓子定規】 フニクリ=フニクラ (p3p000270) [2020-03-06 19:19:01] 「にゃーん」「ひっ」 暗がりから聞こえた猫の鳴き声に、麻近サトリは短く悲鳴を漏らすことしかできなかった。 なぜならそれはけして猫の鳴き声などではなかったから。 当たり前だ。しわがれた老人のような声で鳴く猫がいるものか。「にゃーん」 しかし、もはや何度聞いたかもわからないそのおぞましい声を、サトリはどうしても猫の鳴き声としか感じられなかった。 老人のような声色も、取ってつけたような口調も、それが猫ではないと物語っている。 それは絶対に猫ではなかった。しかし、サトリの脳は、それが猫であると訴え続けている。 吐き気がした。耳が、目が、脳が。自分の最も大切な器官が自分のものではないように感じられた。「にゃーん」 一歩先も見えないような、暗い廊下の先から響くその猫の鳴き声が、どうしようもなくサトリの恐怖心を掻き立てた。 「にゃーん」 鳴き声が聞こえる間隔が短くなっている。きっと気のせいだ。本当に気のせいなのか?もはや自分も耳すら信じられない。本当に間隔が短くなっている?短くなっているならそれはどういうことなのか?そもそもこの鳴き声は本当に聞こえているものなのか?「にゃーん」 逃げなければ。 サトリの脳内はその思考で埋め尽くされた。この絶対に猫のものではない猫の鳴き声を発している存在が、どういうものなのかはわからない。だが、絶対に善いものではない。それだけは確信できていた。 鳴き声はこの場所を訪れてから聞こえ始めた。なら、この場所から離れよう。 逃げなければ。 逃げなければ。 どこに、逃げる?「にゃーん」 聞こえ続ける鳴き声を考えないようにしながら、サトリは後ろを振り返る。 一歩先すら見えないような、暗闇に閉ざされた廊下が続いている。 ここは、どこだ?「にゃーん」 その考えに至り、サトリは自分の恐怖心が倍増したことに気がついた。 何故、自分はこんなところにいる?思い出せない。この場所に自分がいる理由が、まるで盗み出されたかのようにすぽりと記憶から抜け落ちている。「にゃーん」 今の鳴き声は、どちらから聞こえた? サトリは、それがずっと自分の見つめる暗闇の先から聞こえてくるのだと思っていた。 なら、今しがた振り返ったのだから、その鳴き声は背後から聞こえなければならないのだ。 今の鳴き声は、どちらから聞こえた?「にゃーん」 鳴き声以外に聞こえだした異音が、自らの荒い呼吸音だということにサトリはようやく気がついた。 サトリはもはや逃げるという思考すら見失っていた。猫のものではない猫の鳴き声が耳の奥にこびりついて離れない。実際に聞こえているのか、恐怖の生み出す幻聴かすらわからない。 もはや、この鳴き声に屈服するしか無いのか。 サトリはすでに挫けかけていた。 みしり。と、木張りの廊下のきしむ音がした。「やぁ。探したよ」 声をかけられた。作り物めいた人物がそこに居た。中性的な顔立ちで、体型を隠すような服を着て、男か女か判断がつかなかった。ただ、屋内だというのに被っている、やけに大きな帽子が気になった。「新入りがね、迷子になっていると聞いて来たんだ。見つかってよかった」 サトリは返事をしなかった。できなかった。この人物が立っている場所に、1秒前には誰も居なかったと確信できる。 この人物は、どうやってここに現れた?「まぁとにかく。部屋に案内するから。ついておいで」「あ、待って。部屋って、というか、新入りって……?」 だが、何を喋っているのかは理解できた。先程よりはよほど良い。会話ができるという事実は、少なからずサトリを安心させていた。 あるき出そうとしていたその人物はサトリの方を振り返ると、にこりと笑って口を開いた。「にゃーん」 しわがれた、老人のような声色だった。というわけで今回の新入団員『にゃんにゃんワールド』麻近 サトリさんでーす。にゃんにゃんワールドね。響きがね、ピンク色だよね。いや、何がとは言いませんがね。まぁ私もそういうのも良いと思いますよ。この話題広げてもいいやつ?なるほど、OK次行きます。まぁ、あれですね。にゃんにゃんワールドって文言だけ見てこの入団報告書いてたんですけど改めてステシ見させてもらったら苦手なものホラーって書いてあって「あやっべ」ってね、なったわけですよ。書き直そうかなーとも思ったんですけどただでさえ時間かかるのに余計に待たせるのもどうかなーって。ステシのほうもね、嫌いなのも強いて言うならって枕がついてたんで、そこを信じてね。このくらいならセーフかなと。ダメだったらクレームください。そんな感じです。では以後よろしく。 →詳細検索 キーワード キャラクターID 検索する 【氷雪の歌姫】 ユゥリアリア=アミザラッド=メリルナート (p3p006108) [2020-03-10 23:18:23] にゃにゃーん?お初にお目にかかります、ユゥリアリアと申しますー。どうかお見知りおきをー。 キャラクターを選択してください。 « first ‹ prev 1 next › last » 戻る
「ひっ」
暗がりから聞こえた猫の鳴き声に、麻近サトリは短く悲鳴を漏らすことしかできなかった。
なぜならそれはけして猫の鳴き声などではなかったから。
当たり前だ。しわがれた老人のような声で鳴く猫がいるものか。
「にゃーん」
しかし、もはや何度聞いたかもわからないそのおぞましい声を、サトリはどうしても猫の鳴き声としか感じられなかった。
老人のような声色も、取ってつけたような口調も、それが猫ではないと物語っている。
それは絶対に猫ではなかった。しかし、サトリの脳は、それが猫であると訴え続けている。
吐き気がした。耳が、目が、脳が。自分の最も大切な器官が自分のものではないように感じられた。
「にゃーん」
一歩先も見えないような、暗い廊下の先から響くその猫の鳴き声が、どうしようもなくサトリの恐怖心を掻き立てた。
「にゃーん」
鳴き声が聞こえる間隔が短くなっている。きっと気のせいだ。本当に気のせいなのか?もはや自分も耳すら信じられない。本当に間隔が短くなっている?短くなっているならそれはどういうことなのか?そもそもこの鳴き声は本当に聞こえているものなのか?
「にゃーん」
逃げなければ。
サトリの脳内はその思考で埋め尽くされた。この絶対に猫のものではない猫の鳴き声を発している存在が、どういうものなのかはわからない。だが、絶対に善いものではない。それだけは確信できていた。
鳴き声はこの場所を訪れてから聞こえ始めた。なら、この場所から離れよう。
逃げなければ。
逃げなければ。
どこに、逃げる?
「にゃーん」
聞こえ続ける鳴き声を考えないようにしながら、サトリは後ろを振り返る。
一歩先すら見えないような、暗闇に閉ざされた廊下が続いている。
ここは、どこだ?
「にゃーん」
その考えに至り、サトリは自分の恐怖心が倍増したことに気がついた。
何故、自分はこんなところにいる?思い出せない。この場所に自分がいる理由が、まるで盗み出されたかのようにすぽりと記憶から抜け落ちている。
「にゃーん」
今の鳴き声は、どちらから聞こえた?
サトリは、それがずっと自分の見つめる暗闇の先から聞こえてくるのだと思っていた。
なら、今しがた振り返ったのだから、その鳴き声は背後から聞こえなければならないのだ。
今の鳴き声は、どちらから聞こえた?
「にゃーん」
鳴き声以外に聞こえだした異音が、自らの荒い呼吸音だということにサトリはようやく気がついた。
サトリはもはや逃げるという思考すら見失っていた。猫のものではない猫の鳴き声が耳の奥にこびりついて離れない。実際に聞こえているのか、恐怖の生み出す幻聴かすらわからない。
もはや、この鳴き声に屈服するしか無いのか。
サトリはすでに挫けかけていた。
みしり。と、木張りの廊下のきしむ音がした。
「やぁ。探したよ」
声をかけられた。作り物めいた人物がそこに居た。中性的な顔立ちで、体型を隠すような服を着て、男か女か判断がつかなかった。ただ、屋内だというのに被っている、やけに大きな帽子が気になった。
「新入りがね、迷子になっていると聞いて来たんだ。見つかってよかった」
サトリは返事をしなかった。できなかった。この人物が立っている場所に、1秒前には誰も居なかったと確信できる。
この人物は、どうやってここに現れた?
「まぁとにかく。部屋に案内するから。ついておいで」
「あ、待って。部屋って、というか、新入りって……?」
だが、何を喋っているのかは理解できた。先程よりはよほど良い。会話ができるという事実は、少なからずサトリを安心させていた。
あるき出そうとしていたその人物はサトリの方を振り返ると、にこりと笑って口を開いた。
「にゃーん」
しわがれた、老人のような声色だった。
というわけで今回の新入団員
『にゃんにゃんワールド』麻近 サトリ
さんでーす。
にゃんにゃんワールドね。響きがね、ピンク色だよね。
いや、何がとは言いませんがね。まぁ私もそういうのも良いと思いますよ。
この話題広げてもいいやつ?
なるほど、OK次行きます。
まぁ、あれですね。
にゃんにゃんワールドって文言だけ見てこの入団報告書いてたんですけど改めてステシ見させてもらったら苦手なものホラーって書いてあって「あやっべ」ってね、なったわけですよ。
書き直そうかなーとも思ったんですけどただでさえ時間かかるのに余計に待たせるのもどうかなーって。
ステシのほうもね、嫌いなのも強いて言うならって枕がついてたんで、そこを信じてね。このくらいならセーフかなと。
ダメだったらクレームください。
そんな感じです。
では以後よろしく。