ここは、ギルドに入ってすぐの大広間だ。
メンバーじゃねぇ奴も好きに話していってくれ。
食い物や飲み物が欲しけりゃ適当に摘まんでもいいぞ。大抵のものは備えてあるはずだからよ。

さ～て、この世界はどうなるのかね。
(バナナをかじりながら椅子の背もたれにもたれ)

…（きょろきょろと周囲を見渡しつつ、恐る恐るといった様子でやってきた）……！（椅子にもたれ掛かる姿に気付くと、慌てて背筋を伸ばし）失礼致します！自分は先程入団許可を頂いた、エルヴィール・ツィルニトラであります！入団の許可、感謝感激であります！右も左もわからない未熟者ではありますが、これから宜しくお願い致します！（腰を折って頭を下げた）

お、入団者か。話は聞いてるぜ。（椅子から腰を上げ）
俺は銀城　黒羽だ。こっちこそ、よろしく頼むぜ。
それと、そんな畏まる必要はねぇぞ？俺だって団長としてはまだまだ半人前だからよ。

（畏まる必要は無い、と聞いて）感謝であります！では、お言葉に甘えて…（頭を上げると、直立不動の姿勢を少し崩し）銀城殿、とお呼びして宜しいでしょうか？自分の事は、呼びやすい様に呼んで頂ければ、と！

あぁ、別に構わねぇよ。好きなように呼んでくれ。
じゃあ、エルヴィール…(長ぇな…)エルって呼ばせてもらうな。

ありがとうございます！はい、エルで了解であります！名前が長い故、自分でもたまに噛む事がありまして…（えへへ、と苦笑を浮かべ）。

それにしても、樹の中がこの様になっているとは…自分の世界では見た事が無かったので、現在進行形で驚いているであります（口を半開きにしたまま、改めて周囲を眺めている）。

そいつは難儀だな。だが、良い名前だと思うぞ。

そうなのか？てか、エルは旅人なのか。
まぁ、ここまでデケェ樹洞はそうそうねぇだろうからな。
ま、何分急ごしらえなもんで色々と足りねぇ所もあるが団員たちの部屋くらいはあるから好きなように使ってくれ。

名前を褒められた事は無かったので、とても嬉しいのでありますっ！（ぺこっと頭を下げつつ）

はい、自分は旅人であります！何故この世界に呼ばれたのかよくわかりませんが、何か意味があっての事と思って頑張らなくては！
（両手を広げて周囲を示し）こういった神秘的な物を間近に見ると、ここが異世界だと痛感させられるであります。お心遣い感謝であります、後程部屋の方も覗かせて頂こうかと！（あ、と何か思い出した様で）何か手伝える事があれば、是非とも手伝わせて頂きたいであります！掃除なり片付けなり、なんなりと！

そうなのか？

ははは、元気なこった。まぁ、頑張りな。
（エルの大仰な様子に笑いながら）
別に手伝いなんて必要ねぇよ？…と言いてぇが、このギルド、部屋だけはバカみてぇにあるもんでな。掃除なんてめったにしねぇんだ。
てなわけで、気付いたときにでも軽く掃除してもらえるとありがたいな。

元いた世界では、自分は下っ端でしたので…怒られる事は多々あっても、名前どころか褒められる事自体滅多に無かったので！（特に気にした様子も無く、能天気な口調で）

（頑張ります！と敬礼で返し）なるほど、掃除でありますか！お任せ下さい、そういった事は得意ですので！（ポン、と自分の胸を叩く）

そいつは…大変だったんだな。

ほぉ、そうなのか。
まぁ、軽くな。

（小さく笑い）恐らく、どんな方でも生きていれば色々とあるでしょうから。大変な事を乗り越えてこその人生、だと思うのであります！（多分ですが、と小声で付け加え）

了解であります！程々に、ですね！ではでは、少しギルド内を散策してみるであります！

ふむ…そっかそっか。強いな、エルは。

と、あぁ、行ってきな。迷子にはなるなよ～？（冗談めかしながら）

若干迷いましたが、無事に戻ってこられたでありますっ！（ビシッと敬礼しつつ）確かに部屋が沢山で、驚いたであります。ギルドの拠点としてこれほど充実した場所というのも、中々無さそうであります！(自分の言葉に自分で頷き）

おかえり。
そうか？
充実してるっつっても部屋数だけで中身は空に等しいし、他のギルドとかと比べると足りねぇ物の方が多いくらいだしよ。

施設の拡充をするとなると相当大変でしょうし、しっかりとした環境が整っているというのはやはり大きいかと！中身の方は、徐々に埋めていける…と思うのであります！
（ふと思い出した様な顔で）…そう言えば、上階にも部屋が沢山ありましたが。銀城殿は、ここに住んでいらっしゃるのでありますか？

ん～、まぁそうかねぇ。
しばらくしたら新しい施設を作っていくか。
ん？あぁ、他のギルドにも所属してはいるが本拠地はここだな。

どんな施設が出来るのでありましょうか、楽しみであります…！！
なるほど、そうでありましたか！中がとても広いので、一人だと夜が怖そう…などと思いまして（あはは、と頭を掻きつつ）銀城殿はとても強そうですので、幽霊の類が出ても返り討ちにしてしまいそうでありますが。

おう、楽しみにしてな。まぁ、訓練所みてぇなのとかになるだろうが。
怖いか?いやまぁ、何か出そうっていうのは否定しねぇが。
それと、なんで皆俺がそんな強そうに見えんのかね？実際のところクッソ弱いぞ俺。

訓練所でありますか！（嬉しそうに身を乗り出し）自分、訓練は好きですので益々もって楽しみでありますっ！！
（先程までとは一転して声の調子がダウンし）ぁー……物理的に対処出来ない相手は、怖いであります。向こうは攻撃出来るのにこちらは何も出来ないなんて、反則であります…。
（なんで、と聞かれれば少し考え）上手く表現出来ないのでありますが…銀城殿の立ち振る舞いから、何らかの武術の心得があるのではないか、と感じるのであります。あくまで、全て自分の勝手な想像ではあるのですが…実際のところは弱いというのも、混沌肯定とやらで無理矢理力量を押さえつけられている状態だから、なのかな？と。