店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

僕に毎日マスターの料理を食べられるくらいの収入があればねぇ…何処かに割りの良い仕事でも転がってないかなぁ、キドーさん？
（心底残念そうに溜息を吐くも、サラダ（のようなもの）を一口食べれば自然と笑顔に。
何の変哲も無い葉物野菜を千切って盛ったものに見えるが、恐らく和えてあるのであろう唐辛子系辛味を持ったドレッシングが舌を焼き焦がす。
野菜本来の甘さや瑞々しさはその食感でのみ伝わり、ひりつく口内をむしろ痛め付ける惨状となっている。
例の如く、味覚の麻痺した彼にとっては刺激を存分に楽しめる素敵な一品）
んんんっ…ピリピリして楽しいねぇ♪マスター、マスター、お酒も頂戴な。この前の、えっと…バーボン？

お。タカミチさんも楽しいものが出て来たのかなぁ？（叫びを聞いて興味津々）

うんうん。エマちゃんのは蜂蜜味の鶏肉かぁ。
僕は臨時収入があったから、今日はおつまみだけじゃなくてご飯を食べに来たんだよねぇ。
（野菜モリモリ）