店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

生涯年収の100倍以上て……そら大一番でやんすな。
相撲節会見たいなもんやろか。それが駄目に……
（堪えたとは言うが今現在はサバッと陽気な様子を見て）
……心根の強い人やわ……
（いっそ少し呆れた様に感嘆の息を漏らす）


＞エマ姐さん
でやしょ？　でやしょお？（同意が得れたのでテンション高く）
盗人は……どうやろ、馬泥棒牛泥棒はある意味経験ありまくりやすが……まあ、でもやっぱあれは定義上泥棒とはちょっとあんま言わん様な……
それは兎も角、せやったらまあ、何度か呼んでみて一番言い易いのにしてまいやすね。

……（食べるかと聞かれてちょっと停止して）
ギググ……きょ、興味は正直あるし、それを無料でと考えると…………や、やけど絶対えっぐい味なんが分かっとる言うか今まさに苦しんどる人がってあれあの人あの仮面でどうやって食べたん仕舞った見そびれた（思考が脱線してる）
……ギュヌヌヌ……（懊悩）

……せ、せやったら、その、一口。