店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

ホーキンスの旦那でやんすね。それから蛸の旦那も。
どーもどーもどーかよろしゅうに（ペコリ）
ギヒ、やーしかしシッブい人が多いでやんすなあ此処は。眼福眼福。
（見回しニヤニヤと笑ってから）

ギフトでやんすかあ。
此処の生まれの人にゃ生まれた時からの付き合いなんでやしょけど、あっしら旅人にゃ何とびっくり初めましてな代物でやすからねえ。隠すのもそりゃあ勿論人情なれど、他人事としちゃやっぱ気になる所。それもまた人情でやしょうなあ。
（悩むと言ったクラケーンの旦那の方を伺う様に見てニタリと笑う）


それはそれとして……何かほんま歯にはざかった様な……
此処の料理、そんな個性的何でやんす？
（首を傾げた所で丁度コトンと酒と一緒に配膳されてビクッと振り返る）
……ん、んんん……見た感じ、普通に美味そうな串焼きでやすが……