店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

此処か。想像とそう違わねえな。
（店に入り、深く被っていたフードを脱ぐ。光る淡青の瞳が店の模様と面々の姿を捉えた）
ブレンペトリだ、世話になる。念のために言っておくと私も子供じゃない。……混沌での成年には届かないが。楽しみにしてたけど、酒は御預け（表情はそう崩れない。声音は抑揚に乏しくも、ゆっくりとした調子だ）。