ギルドスレッド
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廃墟
ウォーカーであること以外で、何か同じだったろうかと僅かだけまた首を傾げた。そうして、相手の言葉を聞くと、少しだけ考えるように視線を伏せ、言葉を探すように間を置いて。
「…………ウォーカーは、10本の樹木の成長が違うようなもの、と聞く」
自分の世界で言う、「10人いれば10種の個性があり、ひとりとして同じものはなく多様である」ことを意味する言い回しを、なんの気なく唇に乗せた。
「なら、みんなそれぞれ、君も、自分も、違うんだろう。この世界で異質であることと、ウォーカーであることだけは同じと言って構わないのかもしれないけれど」
自分は、もとの世界でも自分と同じ姿の持ち主を知らない。だから、同じであること、に繋がりを見出そうとは思わなかった。
けれど、別に相手のことを否定する気も、とくにはなかった。
ウォーカーの姿は様々だ。ウォーカーという存在そのものが、その似た者同士の括りと言えるかもしれない。
「…………ウォーカーは、10本の樹木の成長が違うようなもの、と聞く」
自分の世界で言う、「10人いれば10種の個性があり、ひとりとして同じものはなく多様である」ことを意味する言い回しを、なんの気なく唇に乗せた。
「なら、みんなそれぞれ、君も、自分も、違うんだろう。この世界で異質であることと、ウォーカーであることだけは同じと言って構わないのかもしれないけれど」
自分は、もとの世界でも自分と同じ姿の持ち主を知らない。だから、同じであること、に繋がりを見出そうとは思わなかった。
けれど、別に相手のことを否定する気も、とくにはなかった。
ウォーカーの姿は様々だ。ウォーカーという存在そのものが、その似た者同士の括りと言えるかもしれない。
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若干の暑さは感じるものの、大きく伸びた枝葉の影の恩恵は大きく、寝苦しくなるほどでもない。
綿が飛び出したせいであまりクッション性のないソファーの上で、一度、寝返りをうつ。
頬を撫でる風が心地よかった。
「……晴れ。空。……青……」
半ば寝ぼけながら呟いた端的な声は小さく、するりと空気に溶けて行く。
視界に映る枝葉の隙間の青空が、ひどく眩しくて、心地よい。
日に焼けない白い掌を、木漏れ日にかざす。ほんのりと、血潮が透けた。
・異世界からやって来て、ほんの数日。寝床を決めたばかりのある日のこと。
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎