ギルドスレッド
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廃墟
また道具と違うと言われると、まだ言うのかと微かに瞳を眇めた。
初対面の見知らぬ相手にあえて多くを語る気もないけれど、無遠慮に踏み込まれるのも苦手だった。ぐいぐい来る相手には不慣れで、反応に困ってしまう。遥かに遡っても、記憶にある限り、周囲にこの手のタイプはいなかった。
オズウェル・ル・ルーは、世界のための消耗品である。
世界すべてに諦め切るほどの膨大な歳月で刻まれたそれを、そう簡単に覆すことは不可能だろう。
「……爪。“人間の指の表皮の角質が変化し、硬化して出来た、板状の皮膚の付属器官”のこと。なら、これは、別。石。結晶。宝玉。そういうもの」
非常にざっくりと、答えを投げ落とす。
身体で生成される宝玉と同じもので、人間でいう“爪”の部位が作られていた。
初対面の見知らぬ相手にあえて多くを語る気もないけれど、無遠慮に踏み込まれるのも苦手だった。ぐいぐい来る相手には不慣れで、反応に困ってしまう。遥かに遡っても、記憶にある限り、周囲にこの手のタイプはいなかった。
オズウェル・ル・ルーは、世界のための消耗品である。
世界すべてに諦め切るほどの膨大な歳月で刻まれたそれを、そう簡単に覆すことは不可能だろう。
「……爪。“人間の指の表皮の角質が変化し、硬化して出来た、板状の皮膚の付属器官”のこと。なら、これは、別。石。結晶。宝玉。そういうもの」
非常にざっくりと、答えを投げ落とす。
身体で生成される宝玉と同じもので、人間でいう“爪”の部位が作られていた。
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若干の暑さは感じるものの、大きく伸びた枝葉の影の恩恵は大きく、寝苦しくなるほどでもない。
綿が飛び出したせいであまりクッション性のないソファーの上で、一度、寝返りをうつ。
頬を撫でる風が心地よかった。
「……晴れ。空。……青……」
半ば寝ぼけながら呟いた端的な声は小さく、するりと空気に溶けて行く。
視界に映る枝葉の隙間の青空が、ひどく眩しくて、心地よい。
日に焼けない白い掌を、木漏れ日にかざす。ほんのりと、血潮が透けた。
・異世界からやって来て、ほんの数日。寝床を決めたばかりのある日のこと。
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎