ギルドスレッド
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廃墟
提案から、暫し間があった。
他の相手からも何度か感じたことのある空気。私の真意を測りかねている、という空気。
断られるだろうか。先ほど避けられてしまったから、断られるかもしれない。
そんなことを思いながら体感で少し長い時間が過ぎ。そっと、とても軽い力で手に触れるものがあった。
ああ、触れてくれた。そう思いながら、彼女は口を開く。
「…少し低めだけど、温かいわ。やっぱり、道具という表現は違う気がするわね」
温かいということは、生きているということだ。生きているものは道具ではない。
もう片方の手も使って包み込むように触れようとした彼女は、手に軽く掠めた感触にあら?と声をあげた。
「爪…にしては、とても…滑らかな感触なような……?」
他の相手からも何度か感じたことのある空気。私の真意を測りかねている、という空気。
断られるだろうか。先ほど避けられてしまったから、断られるかもしれない。
そんなことを思いながら体感で少し長い時間が過ぎ。そっと、とても軽い力で手に触れるものがあった。
ああ、触れてくれた。そう思いながら、彼女は口を開く。
「…少し低めだけど、温かいわ。やっぱり、道具という表現は違う気がするわね」
温かいということは、生きているということだ。生きているものは道具ではない。
もう片方の手も使って包み込むように触れようとした彼女は、手に軽く掠めた感触にあら?と声をあげた。
「爪…にしては、とても…滑らかな感触なような……?」
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若干の暑さは感じるものの、大きく伸びた枝葉の影の恩恵は大きく、寝苦しくなるほどでもない。
綿が飛び出したせいであまりクッション性のないソファーの上で、一度、寝返りをうつ。
頬を撫でる風が心地よかった。
「……晴れ。空。……青……」
半ば寝ぼけながら呟いた端的な声は小さく、するりと空気に溶けて行く。
視界に映る枝葉の隙間の青空が、ひどく眩しくて、心地よい。
日に焼けない白い掌を、木漏れ日にかざす。ほんのりと、血潮が透けた。
・異世界からやって来て、ほんの数日。寝床を決めたばかりのある日のこと。
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎