ギルドスレッド
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廃墟
相手が手を引いたあとも、身体を引いたまま、瞬きもしない瞳が相手を見つめる。次は何をするのか、見定めようとするように。
相手からの提案に、また、ほんの微かだけ怪訝そうな顔をした。別にそんなことをしなくても、避けたことでも罰して言うことを聞かせれば良いだけなのに。変わっている。よその世界の人間だからだろうか。
「…………、……ん」
しばらく、変な間が空いた。
表情はほぼ変わりはしないけれど、相手のことを掴みかねて戸惑うような空気は肌で感じるかもしれない。
やがてたっぷり悩むような時間をかけてから、本当にゆっくりと右手を伸ばし、そろりと添えるだけの力で相手の伸ばしていた手に触れた。そのままどこかに導こうとする様子はない。
触れた指先から辿れば、低い体温や、痩せて骨張った薄い手の感触と、荒れた指先、普通の人間の爪よりもずっとつるりとした磨いた石の表面のような爪が分かるだろう。
相手からの提案に、また、ほんの微かだけ怪訝そうな顔をした。別にそんなことをしなくても、避けたことでも罰して言うことを聞かせれば良いだけなのに。変わっている。よその世界の人間だからだろうか。
「…………、……ん」
しばらく、変な間が空いた。
表情はほぼ変わりはしないけれど、相手のことを掴みかねて戸惑うような空気は肌で感じるかもしれない。
やがてたっぷり悩むような時間をかけてから、本当にゆっくりと右手を伸ばし、そろりと添えるだけの力で相手の伸ばしていた手に触れた。そのままどこかに導こうとする様子はない。
触れた指先から辿れば、低い体温や、痩せて骨張った薄い手の感触と、荒れた指先、普通の人間の爪よりもずっとつるりとした磨いた石の表面のような爪が分かるだろう。
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若干の暑さは感じるものの、大きく伸びた枝葉の影の恩恵は大きく、寝苦しくなるほどでもない。
綿が飛び出したせいであまりクッション性のないソファーの上で、一度、寝返りをうつ。
頬を撫でる風が心地よかった。
「……晴れ。空。……青……」
半ば寝ぼけながら呟いた端的な声は小さく、するりと空気に溶けて行く。
視界に映る枝葉の隙間の青空が、ひどく眩しくて、心地よい。
日に焼けない白い掌を、木漏れ日にかざす。ほんのりと、血潮が透けた。
・異世界からやって来て、ほんの数日。寝床を決めたばかりのある日のこと。
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎