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廃墟
「廃墟…そう、道理で壁の感じが古いと思ったわ」
そう言いながら彼女は手をつけていた壁をさらりと撫でた。相手の雰囲気からしてすぐ壊れるというような心配はないのだろう。
そう思いながら、彼女は続いた言葉にくすりと笑った。
「迷子で来るような場所じゃない……ふふ、そうね。迷子、という表現は違うわね。少しね、探検をしていたの」
そう告げながら彼女は壁についていない方の手を相手の方向へ向かって手を伸ばす。声の距離を考えるに手は届かない。当然手は宙を掻き、彼女は苦笑した。
「ごめんなさいね、目が見えなくて。差し支えなければ手を握って頂いてもいいかしら?」
そう言いながら彼女は手をつけていた壁をさらりと撫でた。相手の雰囲気からしてすぐ壊れるというような心配はないのだろう。
そう思いながら、彼女は続いた言葉にくすりと笑った。
「迷子で来るような場所じゃない……ふふ、そうね。迷子、という表現は違うわね。少しね、探検をしていたの」
そう告げながら彼女は壁についていない方の手を相手の方向へ向かって手を伸ばす。声の距離を考えるに手は届かない。当然手は宙を掻き、彼女は苦笑した。
「ごめんなさいね、目が見えなくて。差し支えなければ手を握って頂いてもいいかしら?」
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若干の暑さは感じるものの、大きく伸びた枝葉の影の恩恵は大きく、寝苦しくなるほどでもない。
綿が飛び出したせいであまりクッション性のないソファーの上で、一度、寝返りをうつ。
頬を撫でる風が心地よかった。
「……晴れ。空。……青……」
半ば寝ぼけながら呟いた端的な声は小さく、するりと空気に溶けて行く。
視界に映る枝葉の隙間の青空が、ひどく眩しくて、心地よい。
日に焼けない白い掌を、木漏れ日にかざす。ほんのりと、血潮が透けた。
・異世界からやって来て、ほんの数日。寝床を決めたばかりのある日のこと。
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎