ギルドスレッド
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廃墟
うとうとと微睡んで、どれくらい経ったか。
ゆっくりと、また瞳を開いた。
知らない、声。
「……誰」
小さく、また声を零す。
男にしては高く、女にしては低いそれは、どこか硬質な響きを持つ。けれど、その吐息のように喋る小ささのせいか、すぐに草葉のざわめきに溶けて行く。
ソファーから身を起こさないまま、玄関に繋がる廊下へと視線をやった。間違いなく、誰か、来た。玄関が軋んだ音の次は、足音が聞こえる。
「ここに、何か用」
疑問符のないそれは、どうやら訪問者への問いかけのようだった。
ゆっくりと、また瞳を開いた。
知らない、声。
「……誰」
小さく、また声を零す。
男にしては高く、女にしては低いそれは、どこか硬質な響きを持つ。けれど、その吐息のように喋る小ささのせいか、すぐに草葉のざわめきに溶けて行く。
ソファーから身を起こさないまま、玄関に繋がる廊下へと視線をやった。間違いなく、誰か、来た。玄関が軋んだ音の次は、足音が聞こえる。
「ここに、何か用」
疑問符のないそれは、どうやら訪問者への問いかけのようだった。
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若干の暑さは感じるものの、大きく伸びた枝葉の影の恩恵は大きく、寝苦しくなるほどでもない。
綿が飛び出したせいであまりクッション性のないソファーの上で、一度、寝返りをうつ。
頬を撫でる風が心地よかった。
「……晴れ。空。……青……」
半ば寝ぼけながら呟いた端的な声は小さく、するりと空気に溶けて行く。
視界に映る枝葉の隙間の青空が、ひどく眩しくて、心地よい。
日に焼けない白い掌を、木漏れ日にかざす。ほんのりと、血潮が透けた。
・異世界からやって来て、ほんの数日。寝床を決めたばかりのある日のこと。
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎