ギルドスレッド
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廃墟
剥いてしまったから、これは食べきってしまおう。
相手も取りやすい位置に暫定オレンジを差し出したまま、もう一房、ひょいと摘んで口に入れた。
もぐもぐ。
おいしい。
そっと瞳が細められた。
「もとの世界は、知ってる人、いないから。……ここは、気楽でいい」
詳しくは言わないけれど、これで天涯孤独かなにかだと思ってくれれば、それでいい。
もとの世界の話もどちらかといえば言いたくない方だし、子供に聞かせる話でもない。
だから、付け足したのは、この世界にいい印象を持っているという意味の言葉。この世界は、自分にとって天国のようだ。
「……食料調達?」
同じようにことんと首を傾げて、端的な言葉を。
連れて来られはしたが、金銭的補助や衣食住の保証はない。
仕事がないから、金もない。金がなければ食料は買えないし飢える。
だったら現地調達、というのが現状だ。
相手も取りやすい位置に暫定オレンジを差し出したまま、もう一房、ひょいと摘んで口に入れた。
もぐもぐ。
おいしい。
そっと瞳が細められた。
「もとの世界は、知ってる人、いないから。……ここは、気楽でいい」
詳しくは言わないけれど、これで天涯孤独かなにかだと思ってくれれば、それでいい。
もとの世界の話もどちらかといえば言いたくない方だし、子供に聞かせる話でもない。
だから、付け足したのは、この世界にいい印象を持っているという意味の言葉。この世界は、自分にとって天国のようだ。
「……食料調達?」
同じようにことんと首を傾げて、端的な言葉を。
連れて来られはしたが、金銭的補助や衣食住の保証はない。
仕事がないから、金もない。金がなければ食料は買えないし飢える。
だったら現地調達、というのが現状だ。
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目の前には、それはもう元気よく走り抜けて行く果物の群れ。
……そう、走り抜けて行く、果物の、群れ。
「……?……動いた」
果物って、動くものだっただろうか。もしかして、自分が知らないだけで動くのが当たり前なのだろうか。
目の前の状況をまじまじと見つめる、左右異色の瞳。
これがこの世界では普通なのかもしれない。なるほど、異なる世界というものは驚きに満ちている。
しゃがみこんで長々と観察していたせいで、3度目までは通過を見逃した。あんまり見事な走りで、つい。
そうして、4度目。
目の前を横切った果物をわしっと無造作に掴んで、手にしていた籠に入れる。
籠の中から出ようとする活きの良いそれを片手で押さえつつ、ことりと小首を傾げる。
「……どうやって食べよう」
今度はそれが大きな問題だった。
・【爽秋の一時】みんなで楽しく? 果物狩り
https://rev1.reversion.jp/spevent/result/18/25
これをもとにしています
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎
・上記イベシナに参加した方でも、していない方でも歓迎
・その他、臨機応変