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廃墟
「……走ってるなんてわたしも初めて見ました。
あうあう、わたしが知らないだけかも、ですけど」
この世界の果物は走るもの…??
自分も生まれて初めて見たから、そう言われたらちょっと、やっぱり、自信がない。
でも、たぶん、オレンジ。きっと。
「とってもいい匂いですけど、美味しいんでしょうか?」
そわそわしながら、首を傾げて見せた。
違う世界。そっと目を細めて、その静かな声を聴いて。
「似た世界ならちょっと安心、ですね……!
でも、帰りたくないですか?」
急に慣れない場所に来てしまうんだもの、困ることは少ない方がいい。
お家に帰れなくなってしまうなんて大変なこと、想像もできないけれど。
あうあう、わたしが知らないだけかも、ですけど」
この世界の果物は走るもの…??
自分も生まれて初めて見たから、そう言われたらちょっと、やっぱり、自信がない。
でも、たぶん、オレンジ。きっと。
「とってもいい匂いですけど、美味しいんでしょうか?」
そわそわしながら、首を傾げて見せた。
違う世界。そっと目を細めて、その静かな声を聴いて。
「似た世界ならちょっと安心、ですね……!
でも、帰りたくないですか?」
急に慣れない場所に来てしまうんだもの、困ることは少ない方がいい。
お家に帰れなくなってしまうなんて大変なこと、想像もできないけれど。
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目の前には、それはもう元気よく走り抜けて行く果物の群れ。
……そう、走り抜けて行く、果物の、群れ。
「……?……動いた」
果物って、動くものだっただろうか。もしかして、自分が知らないだけで動くのが当たり前なのだろうか。
目の前の状況をまじまじと見つめる、左右異色の瞳。
これがこの世界では普通なのかもしれない。なるほど、異なる世界というものは驚きに満ちている。
しゃがみこんで長々と観察していたせいで、3度目までは通過を見逃した。あんまり見事な走りで、つい。
そうして、4度目。
目の前を横切った果物をわしっと無造作に掴んで、手にしていた籠に入れる。
籠の中から出ようとする活きの良いそれを片手で押さえつつ、ことりと小首を傾げる。
「……どうやって食べよう」
今度はそれが大きな問題だった。
・【爽秋の一時】みんなで楽しく? 果物狩り
https://rev1.reversion.jp/spevent/result/18/25
これをもとにしています
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎
・上記イベシナに参加した方でも、していない方でも歓迎
・その他、臨機応変