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廃墟
「……たぶん、オレンジの種類? でしょうか?」
首を傾げた。
甘酸っぱい香りも、色も、ヘタも、たぶんそんな感じな気がする。
でも動く果物なんて初めて見たもの。自信は、ない。
ちらと向けられた視線に、
何か失礼なことを言ったかしら、と一瞬不安になる。
でも。
名前、覚えようとしてくれている。
微かに動く唇に、何だか嬉しくなる。
だからにっこり笑顔を返した。
笑顔は仲良しの魔法って、ママも言ってたもの。
「オズウェル兄様は旅人さんなのですね。
どんなところからいらしたのですか?」
この世界、と言うということは。
彼のいた世界はどんなだったのだろうと瞳が輝く。
だって自分はこの混沌の、
王都からすらもほとんど出たことが無いから。
首を傾げた。
甘酸っぱい香りも、色も、ヘタも、たぶんそんな感じな気がする。
でも動く果物なんて初めて見たもの。自信は、ない。
ちらと向けられた視線に、
何か失礼なことを言ったかしら、と一瞬不安になる。
でも。
名前、覚えようとしてくれている。
微かに動く唇に、何だか嬉しくなる。
だからにっこり笑顔を返した。
笑顔は仲良しの魔法って、ママも言ってたもの。
「オズウェル兄様は旅人さんなのですね。
どんなところからいらしたのですか?」
この世界、と言うということは。
彼のいた世界はどんなだったのだろうと瞳が輝く。
だって自分はこの混沌の、
王都からすらもほとんど出たことが無いから。
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目の前には、それはもう元気よく走り抜けて行く果物の群れ。
……そう、走り抜けて行く、果物の、群れ。
「……?……動いた」
果物って、動くものだっただろうか。もしかして、自分が知らないだけで動くのが当たり前なのだろうか。
目の前の状況をまじまじと見つめる、左右異色の瞳。
これがこの世界では普通なのかもしれない。なるほど、異なる世界というものは驚きに満ちている。
しゃがみこんで長々と観察していたせいで、3度目までは通過を見逃した。あんまり見事な走りで、つい。
そうして、4度目。
目の前を横切った果物をわしっと無造作に掴んで、手にしていた籠に入れる。
籠の中から出ようとする活きの良いそれを片手で押さえつつ、ことりと小首を傾げる。
「……どうやって食べよう」
今度はそれが大きな問題だった。
・【爽秋の一時】みんなで楽しく? 果物狩り
https://rev1.reversion.jp/spevent/result/18/25
これをもとにしています
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎
・上記イベシナに参加した方でも、していない方でも歓迎
・その他、臨機応変