ギルドスレッド
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廃墟
「……皮」
思わず、言葉を繰り返した。
これの、皮を、むく。
捕まえた果物はじたばたと激しく動いていて、正直に言って、不気味だ。
これの、皮を、むく、と思わずまた脳内だけでリフレイン。
なんというか、これ、生物の生皮をはぐような忌避感がないでもない。
とりあえず、籠の中にそれも放り込む。二匹目。……違った、二個目。
微妙な気持ちになっていたせいで、相手が自分を見る視線には気がつかないまま。
「……むいてみる?」
ごそごそと入り口でもらった採取用のナイフを取り出して、あいかわらずの平淡で聞こえづらい小さな声で言いながら、ことりと首をかしげた。
思わず、言葉を繰り返した。
これの、皮を、むく。
捕まえた果物はじたばたと激しく動いていて、正直に言って、不気味だ。
これの、皮を、むく、と思わずまた脳内だけでリフレイン。
なんというか、これ、生物の生皮をはぐような忌避感がないでもない。
とりあえず、籠の中にそれも放り込む。二匹目。……違った、二個目。
微妙な気持ちになっていたせいで、相手が自分を見る視線には気がつかないまま。
「……むいてみる?」
ごそごそと入り口でもらった採取用のナイフを取り出して、あいかわらずの平淡で聞こえづらい小さな声で言いながら、ことりと首をかしげた。
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目の前には、それはもう元気よく走り抜けて行く果物の群れ。
……そう、走り抜けて行く、果物の、群れ。
「……?……動いた」
果物って、動くものだっただろうか。もしかして、自分が知らないだけで動くのが当たり前なのだろうか。
目の前の状況をまじまじと見つめる、左右異色の瞳。
これがこの世界では普通なのかもしれない。なるほど、異なる世界というものは驚きに満ちている。
しゃがみこんで長々と観察していたせいで、3度目までは通過を見逃した。あんまり見事な走りで、つい。
そうして、4度目。
目の前を横切った果物をわしっと無造作に掴んで、手にしていた籠に入れる。
籠の中から出ようとする活きの良いそれを片手で押さえつつ、ことりと小首を傾げる。
「……どうやって食べよう」
今度はそれが大きな問題だった。
・【爽秋の一時】みんなで楽しく? 果物狩り
https://rev1.reversion.jp/spevent/result/18/25
これをもとにしています
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎
・上記イベシナに参加した方でも、していない方でも歓迎
・その他、臨機応変