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廃墟
「~♪ なんだかとってもいい香り、です?」
文字通り弾むみたいに。
鼻歌交じりに。
お散歩気分の子兎は、鼻をひくひくと動かしてパッと顔を輝かせる。
甘い果物の香り。大好きな香り。
その方向へふと、目を遣れば。
「ふええ…、えっと…」
走っていく果物の姿。くしくし、軽く目をこすって。
もう一度よくよく見てみたけれど、やっぱり走っている。
それを籠に入れている人影にも、気がついて。
ふむぅ、と小さく吐息を漏らしてから、疑問を口にしてみる。
「あのあの、それって食べられるんですか?」
文字通り弾むみたいに。
鼻歌交じりに。
お散歩気分の子兎は、鼻をひくひくと動かしてパッと顔を輝かせる。
甘い果物の香り。大好きな香り。
その方向へふと、目を遣れば。
「ふええ…、えっと…」
走っていく果物の姿。くしくし、軽く目をこすって。
もう一度よくよく見てみたけれど、やっぱり走っている。
それを籠に入れている人影にも、気がついて。
ふむぅ、と小さく吐息を漏らしてから、疑問を口にしてみる。
「あのあの、それって食べられるんですか?」
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目の前には、それはもう元気よく走り抜けて行く果物の群れ。
……そう、走り抜けて行く、果物の、群れ。
「……?……動いた」
果物って、動くものだっただろうか。もしかして、自分が知らないだけで動くのが当たり前なのだろうか。
目の前の状況をまじまじと見つめる、左右異色の瞳。
これがこの世界では普通なのかもしれない。なるほど、異なる世界というものは驚きに満ちている。
しゃがみこんで長々と観察していたせいで、3度目までは通過を見逃した。あんまり見事な走りで、つい。
そうして、4度目。
目の前を横切った果物をわしっと無造作に掴んで、手にしていた籠に入れる。
籠の中から出ようとする活きの良いそれを片手で押さえつつ、ことりと小首を傾げる。
「……どうやって食べよう」
今度はそれが大きな問題だった。
・【爽秋の一時】みんなで楽しく? 果物狩り
https://rev1.reversion.jp/spevent/result/18/25
これをもとにしています
・入室可能数:1名
・どなたでも歓迎
・上記イベシナに参加した方でも、していない方でも歓迎
・その他、臨機応変