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月見酒の縁側
【2話・予定調和】
「……で、俺は何をすればいいんだホロウメア……」
やつれた顔をしたハロルド(p3p004465)が店を訪れたのは、それから間もなくしてだった。
「……おう、まぁ皆目見当は付くが少し協力してくれ。閑古鳥がうるさくてな」
「閑古鳥? あぁ、この店の事か。内装は新しい感じだが人が兎に角いないのだな」
事情を説明すると、徐々に顔の生気を取り戻しつつハロルドは頷いた。
「成る程。つまりは俺を客の一人として連行――いや、あの愛の妖精は連れてきた訳だな」
「そう言う事だ。オレはお前のその顔見てるのも楽しいが……あ、すまん忘れろ。とりあえず依頼を果たしたくてな」
「あの妖精の事はいい!!!!!? ……コホン。良いぞ、適度な糖分は疲労回復にも適している。お前のオススメをいただこう」
咳ばらいをしつつ興味深げにハロルドが辺りを棚に陳列された商品を見渡す。
(オススメ、か……オレはハロルドの好みを知らないしな、とりあえず妥当なところだと――)
「そうだな、桃のコンポートゼリーとかどうだ? 暑い日が続くから冷やせば美味いものが合う。それに果物の甘味ならそこまで得意じゃない奴でも当たり障りがないからな」
「ほう、それは良いな。では一つ……いや、二つくれ。あんなんでも紹介してもらった筋は返さねばならん」
「義理堅いな……まぁ、オレとしても宣伝と売り上げの両方取れるから別に損はないか」
保冷材と共に梱包した包みをハロルドへと渡し、代金を受け取った。
「ちなみにだがホロウメア、ここに並んであるのはすべてお前の作か?」
「……ん? いや、作ったのは確かにオレだが大体のレシピは店主が考えたものだ」
「そうか。感謝する、他のイレギュラーズたちにも会ったら勧めておくとしよう」
「そうしてくれ、毎度あり」
店を後にしたハロルドを見送り、とりあえずの成果を噛みしめる。
「ま、流れはこっからってとこかな……?」
遠くの方で全力疾走しはじめた聖剣使いを眺めながら、オレは小さく欠伸をかいたのだった。
「……で、俺は何をすればいいんだホロウメア……」
やつれた顔をしたハロルド(p3p004465)が店を訪れたのは、それから間もなくしてだった。
「……おう、まぁ皆目見当は付くが少し協力してくれ。閑古鳥がうるさくてな」
「閑古鳥? あぁ、この店の事か。内装は新しい感じだが人が兎に角いないのだな」
事情を説明すると、徐々に顔の生気を取り戻しつつハロルドは頷いた。
「成る程。つまりは俺を客の一人として連行――いや、あの愛の妖精は連れてきた訳だな」
「そう言う事だ。オレはお前のその顔見てるのも楽しいが……あ、すまん忘れろ。とりあえず依頼を果たしたくてな」
「あの妖精の事はいい!!!!!? ……コホン。良いぞ、適度な糖分は疲労回復にも適している。お前のオススメをいただこう」
咳ばらいをしつつ興味深げにハロルドが辺りを棚に陳列された商品を見渡す。
(オススメ、か……オレはハロルドの好みを知らないしな、とりあえず妥当なところだと――)
「そうだな、桃のコンポートゼリーとかどうだ? 暑い日が続くから冷やせば美味いものが合う。それに果物の甘味ならそこまで得意じゃない奴でも当たり障りがないからな」
「ほう、それは良いな。では一つ……いや、二つくれ。あんなんでも紹介してもらった筋は返さねばならん」
「義理堅いな……まぁ、オレとしても宣伝と売り上げの両方取れるから別に損はないか」
保冷材と共に梱包した包みをハロルドへと渡し、代金を受け取った。
「ちなみにだがホロウメア、ここに並んであるのはすべてお前の作か?」
「……ん? いや、作ったのは確かにオレだが大体のレシピは店主が考えたものだ」
「そうか。感謝する、他のイレギュラーズたちにも会ったら勧めておくとしよう」
「そうしてくれ、毎度あり」
店を後にしたハロルドを見送り、とりあえずの成果を噛みしめる。
「ま、流れはこっからってとこかな……?」
遠くの方で全力疾走しはじめた聖剣使いを眺めながら、オレは小さく欠伸をかいたのだった。
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だけどあまり人に見られないところがいい、けどやっぱ他の人にも見てもらいたいとか絶妙な場所をお探しの方。
どうぞこちらをご活用ください。
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最低限の公序良俗は守りましょう。それでは良きひっそりライトワークスを。