カウンターや酒樽を用いた机のあるその場所は、恐らく以前は酒場として使われていた。
だが、酒場としての名残はせいぜい無残に割られた酒瓶程度しか残っていない。

集会所の中では一番広いため、談話するとすればこの空間になるだろう。

12月、いよいよ開幕か。
‥‥遠かったが、ようやく俺がここに在る意味が果たされる。

（じじ‥‥と僅かに音を立て、包帯の裏から微かに焦げるような臭いが広がった）

＞メタルマッチ
火は大事だ。特にこれからは冬だからな。
極寒はまさしく破滅の風だ。体温を奪い、動きを封じ、やがて命を滅ぼす。
よって、俺は多少無茶をしても買うべき価値はあると考える。ここの気候がどの程度かは知らんがな。
尤も、燃料は別途で確保する必要はあるだろうが‥‥まぁ、この辺りは自然資源には困るまい。