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シキアの樹
うん。唄……になってた、かな。
この間、遊びに来た子が歌っていて。
(何となく口遊んでいた、と。地の間際へと降り立つ姿を見上げながら、簡素に応える。
……ふわりと僅かながらにも浮いている姿は、今まで見てきた普通のヒトと、どこか異なった雰囲気を印象付けて。ギフトの雲と言い、藤花の咲き誇る姿と言い。不思議なヒトだと、ぼんやり思う。こういうのを「ウキヨバナレ」と言うのだろうか)
この間、遊びに来た子が歌っていて。
(何となく口遊んでいた、と。地の間際へと降り立つ姿を見上げながら、簡素に応える。
……ふわりと僅かながらにも浮いている姿は、今まで見てきた普通のヒトと、どこか異なった雰囲気を印象付けて。ギフトの雲と言い、藤花の咲き誇る姿と言い。不思議なヒトだと、ぼんやり思う。こういうのを「ウキヨバナレ」と言うのだろうか)
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ゆるりと沈んでいく陽が、シキアの影を長く伸ばして。
風を受ける枝葉の影が、まるで笑うかのように揺れていた。
――かぁかぁ、親烏が鳴いている。そろそろお家に帰ろうね。
――かぁかぁ、かわいい我が子と連れ立って。枝葉を揺らし飛び立った。
一方で、親から逸れた土の雛。
日中と変わらず其処に在り、水晶の目玉を緩慢に動かして。
……帰る場所を、探していた。
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レムと先着一名による1:1RP。
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それとなく、のんびりと。