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シキアの樹
(日が、暮れてきた。頬に当たる赤い陽光を受けて、それを感じ取る。
この時間になると、生き物は寝床に帰るらしい。
それがここ数か月、シキアの下で観察し続けてきた彼が得た結論だった)
……帰らなきゃ、か。
(いつか、誰かが言っていた言葉を思い返す。あれは、確か近くの村に住む幼子だった。
迎えに来た大人と手をつないで、ばいばいと言葉を交わした記憶がよみがえる。
ああ。そう言えば、あの子の口ずさんでいた唄。どんな風だったっけ?)
(ぽつぽつと、覚束ない旋律を口遊む。からすといっしょにかえりましょう。
其れは、異界との交わりで伝わった異国の唄。
土人形である彼が、その所以を知る由もなかったけれど)
この時間になると、生き物は寝床に帰るらしい。
それがここ数か月、シキアの下で観察し続けてきた彼が得た結論だった)
……帰らなきゃ、か。
(いつか、誰かが言っていた言葉を思い返す。あれは、確か近くの村に住む幼子だった。
迎えに来た大人と手をつないで、ばいばいと言葉を交わした記憶がよみがえる。
ああ。そう言えば、あの子の口ずさんでいた唄。どんな風だったっけ?)
(ぽつぽつと、覚束ない旋律を口遊む。からすといっしょにかえりましょう。
其れは、異界との交わりで伝わった異国の唄。
土人形である彼が、その所以を知る由もなかったけれど)
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ゆるりと沈んでいく陽が、シキアの影を長く伸ばして。
風を受ける枝葉の影が、まるで笑うかのように揺れていた。
――かぁかぁ、親烏が鳴いている。そろそろお家に帰ろうね。
――かぁかぁ、かわいい我が子と連れ立って。枝葉を揺らし飛び立った。
一方で、親から逸れた土の雛。
日中と変わらず其処に在り、水晶の目玉を緩慢に動かして。
……帰る場所を、探していた。
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レムと先着一名による1:1RP。
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それとなく、のんびりと。