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造花の館

執務室(鬼楽)

豊穣風の屋敷との奥にある、半ば私室と化した執務室。
畳と土壁に囲まれた部屋には、幻想風の調度品が並べられ、見る者が見れば時代錯誤な調和を思わせるだろう。

セレマは訳知りの個人的客人はこちらに通すらしい。
いつ来ても部屋いっぱいに焚かれた香(のような独特の香り)があなたを出迎えてくれるだろう。
然るべき客人であるならば。


●やってはいけないこと
・知らない声が聞こえても返事をしてはならない
・執務机の載せた天秤はアンティークではないので触れてはいけない


●過去(練達)
https://rev1.reversion.jp/guild/1238/thread/18142/6?

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(……それにしても。
 昼間は意識しなかったがこの館はどこか奇妙だった。

 エントランスにも配置されたアンティークの天秤が、僅かに傾いている気がする。
 物陰を気配や視線のみが彷徨っているような錯覚を覚える。
 随所に配置された油絵は、時折景色がたなびいた気がする。
 どこか扉越しに聞こえないはずの囁き声を感じる。

 夜の薄靄が見せる幻か、はたまた外の音が館内にしみこむが故の幻聴だろうか………












 とつっ……









 低くくぐもった、小さなノック音が館内に響いた。
 館の奥から響いていた。)

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