個別ロールスレッドです。まったり進行。

アイオンの瞳、居住区画。

……天義、か。
あの国の情報を見ていると、以前の世界を思い出すな……。

あれから結局、どうなったのか。今更確かめる術は何処にもないが……。
（何かを懐かしむ様に目を細めた後、紅茶を一啜りして）

天義。この世界の主要宗教の総本山、聖教国ネメシスでしたか。
……そちらの世界は、ああいう空気の所だったのですか？

む……アリシスか。考え事をしていた心算だったが、口から出ていてしまった様だ。
……そうだな、私の世界は、所謂神という者が存在していた世界だった。

最も、その後に神と呼ばれた者の声は誰にも届かなくなってしまったがね。
当時、神に近しかった者は皆驚いたよ。なにせ、これまで啓示を与えてくれていた存在が突然沈黙してしまったのだから。

――神……神。
そう……そちらの世界にはそういう存在が、確かに存在していたのですか。
世界の核を成していた存在という所でしょうか…
声が届かなくなった、とは。……姿を、存在を確かに視て、感じていた訳ではないと言う事ですか？

……そうだな、私達が見ていた神は姿形で言えば光そのものだった。
啓示がある時や、特別な出来事がある時は神を現す像に輝きが灯されるんだ。
声は聞いた事はあるし、会話もしたことはあったが……あれが本当の姿だったのかどうかは、解らず仕舞いだ。
アリシスの世界はどうだったのだ？

私の居た世界は………、………『神』という概念は存在していましたが。
実在はしていなかったでしょうし、した事も無かったでしょうね。
少なくとも、信仰され、語られてきたような存在としての神は。
私はそう結論しています。

世界の意思、と呼べるようなものが存在していて……それこそが真なる意味での神なのではないか、と、考える人も居ましたが。

……世界の意思、か。確かにその様な物が存在しているのであれば、確かに神と称される物に並ぶ存在だろうな。
或いは……この世界にもそれはあるのかも知れないな。
……我々、旅人を呼び寄せた世界の意思とやらが。

それは……そうですね。
ざんげ…でしたか、彼女の件から見ても、恐らくこの世界にはそういうものがあるのでしょう。
それが如何なるものなのか。私達異なる世界から呼び寄せた存在と、この世界の住人から選ばれる特異運命座標というものが何であるのか、何をさせたいのか……
何れ解る時が来るかもしれませんね。

あぁ、何れにせよ……今は我々のすべき事をせねばな。
依頼という形でこれから我々はこの世界に関わっていく事になる。
その中で、何れこの謎も解き明かされていくのだろう。

……あぁ、そういえばアリシス。
以前君に用意して貰った来客用の茶葉などが最近使われるようになってな。
補充を行いたいのだが、買い物に付き合ってくれないか？

あら。
……ええ、構わないですよ。
それでは、前回よりも多目に備えておかないといけませんね。
ついでですから、その他にも補充した方が良いものがあれば、してしまいましょうか。

あぁ、宜しく頼む。
多少なりとも、この世界に訪れてからは知識を仕入れてはいるんだがな……私だけでは心許無い。
何時も助かっている、有難う。