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草カフェバー『ダンデリオン』

【一幕】うらぶれた倉庫

草カフェからは少し離れた、今は使われていない倉庫。
天井近くの小さな明かり取りの窓から差し込むほそい月の光にこまかな埃が踊って見える。

普段は施錠されている。
が、がちゃりと音を立てて鍵は外れ。

軋む音が、して。

扉は開かれた。

※RPスレッドです。

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(…慎重に、極めを解き、呼吸を確認する。思わず安堵の息が盛れるが、まだ油断は抜く事は出来ないと気を引き締め)

(確か…あの辺に…)

(拘束を解く為でなく、別の何かへ、手を上げた。あの状況で、目の前の『敵』を無視してまで手を上げるもの。
それはすぐに見つかった。煙を上げ、不規則に機械音を漏らしながらも這いずるようにじりじりと移動する、蜘蛛型兵装。)

(鞘を探る。そこにあるべき蛇腹鞭剣は平蜘蛛の向こう、力尽きたように床に転がっている。代わりに隠しから引き出したのは錆びついたナックルナイフ。ナックルに指をかける刹那の時間すら厭い、鈍器としてただ叩きつける。放つは崩滅呪王、魔性の一撃に己の流した血への幾ばくかの復讐を乗せ。完全に動かなくなるまで、何度も。)

(使い手の意に沿わぬ動作をする、彼の兵装が信頼できないと思った。彼の様子がおかしいとも、思いはした。だが、彼がその兵装を随分と気に入っていたのを知っていたから、いきなり壊すのは躊躇われた…話せば通じると、思い込んでいたのだ。結果、その判断の甘さが、争いを招き寄せた。)

(開いた脇腹の傷を押さえながら、蛇腹鞭剣を招き寄せる。横たわる弾正にマントをかけ、中空へ言葉を投げる。)

「酒蔵の聖女、見張りを頼む。誰か来たら起こしてくれ。報酬は…後でな」

(ゆらりと空気が揺れるのを見届け、片膝を抱えると、目を閉じた)

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