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大樹の根
なに、昔に妻と子を亡くしただけの事。俺の記憶はありふれた悲劇であり、回避できなかったという悔恨と悪辣の根源に向けた憎悪で塗られている。
(喧伝している訳では無いが特に隠しもしていない。知られてどうなるとも思っていないが故に)
それで良いのだろうさ。時とは全てを可変させ揺らぐ水の様である。君ぐらいの歳であるならば確固たる己を持つ者の方が少なくあろう。
様々な事を経験し、出会い、ゆっくり形作られるのだから。
(まるで老人の説教だなと心内で独りごちながら口の端を仮面の下で上げてしまう)
(喧伝している訳では無いが特に隠しもしていない。知られてどうなるとも思っていないが故に)
それで良いのだろうさ。時とは全てを可変させ揺らぐ水の様である。君ぐらいの歳であるならば確固たる己を持つ者の方が少なくあろう。
様々な事を経験し、出会い、ゆっくり形作られるのだから。
(まるで老人の説教だなと心内で独りごちながら口の端を仮面の下で上げてしまう)
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依頼が入った。
なんてことない依頼だ。
遊んでいたところを攫われた子供を助ける。ただそれだけの、ありふれた依頼。
数は5名。其れに対して宛てがわれたのはたった2名の特異運命座標。
星穹と、オライオン。
女は云った。
「子供は嫌いだ」と。其の双眸には僅かな混乱の色が滲んでいた。幼少期の記憶などない。彼女にとっては子供こそ未知(かいぶつ)だ。
男は云った。
「救いに行く」と。奪われるべきではない。ならば行動で示すしかない。敵は命を潰すことを躊躇いはしないと知っているから。
では。どう、動くべきか。
●概要
・天候/時間
昼下がりの曇天。分厚い鈍色の雲が空を覆う。
・ところ
ローレット。ある程度のものがそろったテーブル、その一角。
・期間
依頼を受けてから、出発するまで。
星穹()とオライオン(p3p009186)の1:1RPスレッド。
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