ギルドスレッド
街のどこかの寝床
◆トスト・クェント(p3p009132)様
◇イメージ
ピンナップ:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/40831
____
【こもれびより】
——ゆるり、ゆるり、発条の切れかけた頭で考える。
しあわせが詰まったお腹を抱え、ひと思いに転がり込むなら?
たとえば、あたたかな風に揺れるお気に入りのハンモック。
お供は読みかけの本を数冊と冷たいグリーンミントティーがいい。
摘みたてのペパーミントにお湯を注ぐ。
煎茶の茶葉と一緒に濃いめに出るまで蒸らしたら氷たっぷりのグラスの中へ。
今日は蜂蜜も入れようか、と淡い緑に金色をひと掬い。
くるりと混ぜたままのティースプーンで、お行儀悪く味見をすれば——
「……っはぁ、おいしい」
——思わず漏れる涼やかなミントの吐息。
すぅっと駆け抜けた先、煎茶の甘みは蜂蜜と出逢ってまろやかに。
「いい日だね、イルーシュカ」
隣で光合成する蔦の葉に囁けば、からりと氷が代わりに鳴いた。
そんなことが楽しくなるくらいに微睡みはすぐ側にある。
だからもう、木々の音色を子守唄にすべてを委ねてしまおう。
ゆるり、ゆるり、発条は寝息の海に沈んで消えた——
 ̄ ̄ ̄ ̄
◇イメージ
ピンナップ:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/40831
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【こもれびより】
——ゆるり、ゆるり、発条の切れかけた頭で考える。
しあわせが詰まったお腹を抱え、ひと思いに転がり込むなら?
たとえば、あたたかな風に揺れるお気に入りのハンモック。
お供は読みかけの本を数冊と冷たいグリーンミントティーがいい。
摘みたてのペパーミントにお湯を注ぐ。
煎茶の茶葉と一緒に濃いめに出るまで蒸らしたら氷たっぷりのグラスの中へ。
今日は蜂蜜も入れようか、と淡い緑に金色をひと掬い。
くるりと混ぜたままのティースプーンで、お行儀悪く味見をすれば——
「……っはぁ、おいしい」
——思わず漏れる涼やかなミントの吐息。
すぅっと駆け抜けた先、煎茶の甘みは蜂蜜と出逢ってまろやかに。
「いい日だね、イルーシュカ」
隣で光合成する蔦の葉に囁けば、からりと氷が代わりに鳴いた。
そんなことが楽しくなるくらいに微睡みはすぐ側にある。
だからもう、木々の音色を子守唄にすべてを委ねてしまおう。
ゆるり、ゆるり、発条は寝息の海に沈んで消えた——
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◆エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)様
◇イメージ
ピンナップ:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/61265
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【結ぶ唇よりも鮮明な】
神すらも死へと至る御伽噺を編み上げる。
ただ、青薔薇に意志を宿して。
きら、きら、きら。金色が戦場を舞う。
少女が何かを守る度に。少女が刃を振るう度に。
幾度も幾度も勝利の旗印のように。
髪ならば、くれてやる——刃を逆手に翳す。
少女のそれは覚悟だった。
少女が見せた決意だった。
少女自身が賭け金だった。
不愉快な顔が嗤おうと——刃は滑る、滑る。
幾房も幾房も勝利の道筋のように。
少女は誰かを守る為に。少女は何かを得る為に。
さら、さら、さら。金色が戦場に舞う。
さあ、青薔薇が雄弁に語り出す。
救われぬ者には慈悲の子守唄を紡ごうか。
 ̄ ̄ ̄ ̄
◇イメージ
ピンナップ:https://rev1.reversion.jp/illust/illust/61265
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【結ぶ唇よりも鮮明な】
神すらも死へと至る御伽噺を編み上げる。
ただ、青薔薇に意志を宿して。
きら、きら、きら。金色が戦場を舞う。
少女が何かを守る度に。少女が刃を振るう度に。
幾度も幾度も勝利の旗印のように。
髪ならば、くれてやる——刃を逆手に翳す。
少女のそれは覚悟だった。
少女が見せた決意だった。
少女自身が賭け金だった。
不愉快な顔が嗤おうと——刃は滑る、滑る。
幾房も幾房も勝利の道筋のように。
少女は誰かを守る為に。少女は何かを得る為に。
さら、さら、さら。金色が戦場に舞う。
さあ、青薔薇が雄弁に語り出す。
救われぬ者には慈悲の子守唄を紡ごうか。
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◆カルウェット コーラス(p3p008549)様
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【きらめく夏を詰め込んで】
コト、と木のテーブルをガラスが叩くその音は、カルウェットの期待と同じ高さで胸に響く。待ち時間のそわそわも彼方へ吹き飛ぶ輝きが今、目の前に鎮座していた。
「っ……いただきます、するぞ!」
メニューを開いて一目見た時から、もう1秒だって待てやしないと長い長い銀のスプーンを手に取って——いざ挑まん、魅惑のフルーツ城へ。
天辺を飾る鮮やかな赤はさくらんぼ。ひょいと放り込めば薄い皮が弾けてあまずっぱい果汁が舌を潤す。
背の高いグラスの縁に腰掛けたメロンは完熟で、薄切りでも濃厚な旨みがしっかりわかる。
盛られた真っ白なホイップクリームを彩る黄緑と紫の宝石は葡萄だ。いくつかの品種が混じり、どれも種無しで皮ごと味わえば香りも豊か。くり抜いたメロンもそこへ加われば掬うスプーンが止まらない。
クリームの森に隠れた木苺とブルーベリーはフローズン。濃い赤紫のシャーベットと合わせれば口の中でシャリシャリ、プチッと賑やかな酸味が歌い出す。
その下のレアチーズケーキのまったりとした甘さで酸味に慣れた舌をリセットしたら、最後の層にはごろごろカットの白桃が浮かぶピンクのジュレが待っていた。噛むたびにじゅわりと溢れる果汁と一緒につるりと舌から逃げるジュレの爽やかな後味を追いかければ、あっという間に銀色は透明な底を突いた。
「ごちそうさまする、した……」
満足感とほんの少しの寂しさを零したカルウェットに店員が尋ねる。
——サマーフルーツパフェ、如何でしたでしょうか?
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【きらめく夏を詰め込んで】
コト、と木のテーブルをガラスが叩くその音は、カルウェットの期待と同じ高さで胸に響く。待ち時間のそわそわも彼方へ吹き飛ぶ輝きが今、目の前に鎮座していた。
「っ……いただきます、するぞ!」
メニューを開いて一目見た時から、もう1秒だって待てやしないと長い長い銀のスプーンを手に取って——いざ挑まん、魅惑のフルーツ城へ。
天辺を飾る鮮やかな赤はさくらんぼ。ひょいと放り込めば薄い皮が弾けてあまずっぱい果汁が舌を潤す。
背の高いグラスの縁に腰掛けたメロンは完熟で、薄切りでも濃厚な旨みがしっかりわかる。
盛られた真っ白なホイップクリームを彩る黄緑と紫の宝石は葡萄だ。いくつかの品種が混じり、どれも種無しで皮ごと味わえば香りも豊か。くり抜いたメロンもそこへ加われば掬うスプーンが止まらない。
クリームの森に隠れた木苺とブルーベリーはフローズン。濃い赤紫のシャーベットと合わせれば口の中でシャリシャリ、プチッと賑やかな酸味が歌い出す。
その下のレアチーズケーキのまったりとした甘さで酸味に慣れた舌をリセットしたら、最後の層にはごろごろカットの白桃が浮かぶピンクのジュレが待っていた。噛むたびにじゅわりと溢れる果汁と一緒につるりと舌から逃げるジュレの爽やかな後味を追いかければ、あっという間に銀色は透明な底を突いた。
「ごちそうさまする、した……」
満足感とほんの少しの寂しさを零したカルウェットに店員が尋ねる。
——サマーフルーツパフェ、如何でしたでしょうか?
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こちらは氷雀のNM2周年も兼ねたFASS企画にて作成したものになります。
概要は以下(Twitter)へ。
https://twitter.com/hijack_nm/status/1542929136632868865?s=21&t=rkJPsCA7L9vQKG3PvDv0RA
8月いっぱいまで希望者の募集は継続しておりますので、ツイートの内容をご確認の上、気軽にお声がけください!