PandoraPartyProject

ギルドスレッド

スレッドの一部のみを抽出して表示しています。

街のどこかの寝床

【PPP5周年記念SS置き場】

PPP5周年、おめでとうございます!
こちらは氷雀のNM2周年も兼ねたFASS企画にて作成したものになります。
概要は以下(Twitter)へ。
https://twitter.com/hijack_nm/status/1542929136632868865?s=21&t=rkJPsCA7L9vQKG3PvDv0RA
8月いっぱいまで希望者の募集は継続しておりますので、ツイートの内容をご確認の上、気軽にお声がけください!

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
◆カルウェット コーラス(p3p008549)様

____
【きらめく夏を詰め込んで】

 コト、と木のテーブルをガラスが叩くその音は、カルウェットの期待と同じ高さで胸に響く。待ち時間のそわそわも彼方へ吹き飛ぶ輝きが今、目の前に鎮座していた。
「っ……いただきます、するぞ!」
 メニューを開いて一目見た時から、もう1秒だって待てやしないと長い長い銀のスプーンを手に取って——いざ挑まん、魅惑のフルーツ城へ。

 天辺を飾る鮮やかな赤はさくらんぼ。ひょいと放り込めば薄い皮が弾けてあまずっぱい果汁が舌を潤す。
 背の高いグラスの縁に腰掛けたメロンは完熟で、薄切りでも濃厚な旨みがしっかりわかる。
 盛られた真っ白なホイップクリームを彩る黄緑と紫の宝石は葡萄だ。いくつかの品種が混じり、どれも種無しで皮ごと味わえば香りも豊か。くり抜いたメロンもそこへ加われば掬うスプーンが止まらない。
 クリームの森に隠れた木苺とブルーベリーはフローズン。濃い赤紫のシャーベットと合わせれば口の中でシャリシャリ、プチッと賑やかな酸味が歌い出す。
 その下のレアチーズケーキのまったりとした甘さで酸味に慣れた舌をリセットしたら、最後の層にはごろごろカットの白桃が浮かぶピンクのジュレが待っていた。噛むたびにじゅわりと溢れる果汁と一緒につるりと舌から逃げるジュレの爽やかな後味を追いかければ、あっという間に銀色は透明な底を突いた。

「ごちそうさまする、した……」
 満足感とほんの少しの寂しさを零したカルウェットに店員が尋ねる。

 ——サマーフルーツパフェ、如何でしたでしょうか?

____

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM