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別邸『イハ=ントレイ』

【エマ】流れよ我が涙、と祭司長は言った

 思えば、そういう世界の人であることなんて、彼女はおくびにも出さなかったのだ。

 コン=モスカは海洋貴族である。
 貴族とは、有り体に言ってしまえば面子の職業である。客一つ招くのにも、それは絡んでくる。
 エマがその別邸の扉を潜った途端、立ち居並ぶ侍女達が一斉に頭を下げた。
 まるで何時間も前から待機していたように入り口から応接間までエントランスに道を形成する彼女たちの間を通ると、わけもなく緊張してしまう。

 応接間はこれもまた大きく広いが、縦に長く序列のはっきりとわかる幻想式のそれではなく、円卓と方形の部屋の組み合わせが大きな空間らしく感じさせる海洋仕立て。
 そこをさらに通り抜け、暖炉の傍にあった蹲めいた小さな扉を抜けると……

 なるほどこれが真の“応接”をする部屋なのだろう。
 武器の類は全て侍女に預けられ、僅かに4、5人を歓待するのにちょうど良い間取りであった。
 彼女はエマが入って来るのを見ると、まるで対等の貴人が入って来たように礼をしたのだった。

 貴族とは面子の職業である。
 翻ればクレマァダは、それほどの歓待の意を“彼女”に示しているのだ。
 その真意を、相手が理解してくれるかはこれから次第であるが。

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参加者向けハンドアウト:
あなたはクレマァダによって茶会に呼ばれました。
クレマァダは、格式ばった歓待を仕掛けて来ています。
のるかそるかは、貴方次第です。

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あの依頼は、覚えて居る。
――そうか。お主が行ってくれていたか。

……あの海は、魔性の海じゃ。
アルバニア”ごとき”のことでもなく、また滅海竜のそれとも違った、底知れぬものがある。静寂や悠久と言って見せても、その本質は変わらんよ。
……じゃが、そんな海だからこそ。
そこに横たわれて、あれは……

…………
うむ。その時は、伴行きを願えるか。エマ。

(最後にドルチェが運ばれてくる。
それは、卵と砂糖と生クリームを混ぜて焼いて冷やし固めた菓子であった。
名をクレマ・カタラーナと言う。
それを見て彼女は目を丸くし、口をもごもごと何か言いたげに動かしていた。余計な気を回しおって、とかそういう感じに)

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