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雨が止んで月が現れるまで
え、そうなの?
(笑い返した青年へきょとんとした顔で首を傾げ、シンクロしたように子猿も同じく首を傾げた。)
へー、んなら俺が第一号だな!(と、屈託なく笑いかけ。)
エゴなんて、難しいこと俺はよくわかんないけど。
やらなかったことの後悔っていつまでも覚えてるもんだし。
まあ……やってしまった後悔てのも、もちろんあるんだけどさ(微笑みながら、ほんの少し眉を下げて)
でもなんていうか、心が言葉にがんじがらめにされるなんて、きっと不幸なことだと思う。
(言いながら雨雲が薄れていく空を見上げる。
灰色の雲の隙間から瞬いているいくつかの星を見つけ、嬉しそうに微笑み。
トンっと一歩跳んで、青年の方へ半身で振り返り。)
雨、弱くなってきたし、俺はこの辺で。
世間話に付き合ってくれてありがとな。
俺、こっちに来てからまだ知り合いっていえるようなやついないし、
年頃近いやつとも話してなかったから、楽しかった。
そんじゃな、雨……あ、あー……(と、何かを言いかけ。)
ん、やっぱいいや!帰り道、気を付けてなー。
(羽織を翻して背を向ける青年の肩口から、後ろ向きになった子猿が小さな手を懸命に振っていた。)
(笑い返した青年へきょとんとした顔で首を傾げ、シンクロしたように子猿も同じく首を傾げた。)
へー、んなら俺が第一号だな!(と、屈託なく笑いかけ。)
エゴなんて、難しいこと俺はよくわかんないけど。
やらなかったことの後悔っていつまでも覚えてるもんだし。
まあ……やってしまった後悔てのも、もちろんあるんだけどさ(微笑みながら、ほんの少し眉を下げて)
でもなんていうか、心が言葉にがんじがらめにされるなんて、きっと不幸なことだと思う。
(言いながら雨雲が薄れていく空を見上げる。
灰色の雲の隙間から瞬いているいくつかの星を見つけ、嬉しそうに微笑み。
トンっと一歩跳んで、青年の方へ半身で振り返り。)
雨、弱くなってきたし、俺はこの辺で。
世間話に付き合ってくれてありがとな。
俺、こっちに来てからまだ知り合いっていえるようなやついないし、
年頃近いやつとも話してなかったから、楽しかった。
そんじゃな、雨……あ、あー……(と、何かを言いかけ。)
ん、やっぱいいや!帰り道、気を付けてなー。
(羽織を翻して背を向ける青年の肩口から、後ろ向きになった子猿が小さな手を懸命に振っていた。)
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