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SS詳細

美味しいプリンを作ろう!~シェプとミエルのわくわくクッキング

登場人物一覧

ミエル・プラリネ(p3p007431)
新たなるレシピを求めて
シェプ(p3p008891)
子供じゃないヨ!

●甘い出会い
 風に乗ってふわりと漂う甘い香り。
「どこからでしょう……あまーい香りがしますねぇ……」
 くんくんと鼻を鳴らしてたどり着いた先は、可愛らしい一見のおうち。
「ここ、ですかねぇ。あのぉ……誰かいらっしゃいますかぁ?」
 ノックを三回。返事がないのでそっとドアを開ければ、アップルパイを持った小さな人が。
「あっまたお客さんかナ……! こんにちハ……! ここはシェプのおうちだけどあなたハ?」
 アップルパイを持ったままやって来たシェプ (p3p008891)の目線に合わせるように軽くしゃがんで、ミエル・プラリネ (p3p007431)は笑う。
「こんにちはー。突然ごめんなさいねぇ。わたしはミエル・プラリネですっ。シェプ様のおうちからいい香りがするから、引き寄せられてきちゃったのですぅ」

 それが二人の出会いで、持っていたアップルパイが仲良くなる切欠。

「シェプ様の作るお菓子はどれも絶品ですねぇ♪」
 幸せそうにプリンを食べるミエルに、シェプは嬉しそうに体を揺らす。
「プリンは簡単だかラ、ミエルサンも一緒に作ってミル?」
「良いんですかぁ? シェプ様と一緒に作りたいですっ!」
 シェプからのお誘いに目を輝かせると、ミエルは急いで、だけどしっかり味わって手元のプリンを食べるのだった。

●魅惑のぷるぷる
「材料ハ、卵、お砂糖、牛乳ダヨ。ア、後カラメル作るのニお水とお砂糖」
 ちょこちょこと動いて材料を用意すると、シェプは作業しやすいように踏み台の上に乗る。
「どこのお家にもある材料ですねぇ」
「ミエルサンのおうちデモ、簡単に作れるヨ。作り方も簡単だしネ」
 まずはカラメル作り。
 小鍋にカラメル用の砂糖と水を入れて、弱火でじっくり。
 周りがふつふつと煮立って、透明だった砂糖水が美味しそうなカラメル色になったら出来上がり。
「お砂糖焦がすと苦くなっちゃうんダ。ボクは苦いの好きじゃないケド、大人の人はちょっと焦がしたほうが好きかもしれないネ」
 ほろ苦い大人な味も良いけれど、シェプはシェプが食べて美味しいと思える物を食べて欲しいので、カラメルも甘さが引き立つ仄かな苦み。
「ミエルサンはどんなプリンが好きナノ?」
「わたしですかぁ? わたしは甘くて食べると幸せになれるのが好きですぅ。シェプ様のプリンは食べると甘さが口いっぱい広がって幸せになれるんですよー♪」
 ふつふつと泡が立ってカラメルの色が変わって行く。
「これぐらいでしょうかぁ?」
 火から下してみればとろとろとしたカラメルが鍋底でくるりと踊る。
「つやつやで凄く美味しそうなカラメル。ミエルサンお料理上手ダネ!」
「えへへー。シェプ様の教え方がお上手なんですよぅ」
 にこにこ笑顔とてれたはにかみ。ほんわかほのぼのとした雰囲気のまま、作ったカラメルをプリンの型に流し込む。
 カラメルが用意出来たら次はプリン液作り!
「まずは乳牛とお砂糖あっためるヨ。家にバニラビーンズがあればこの時一緒に入れてネ」
「バニラビーンズはなくても良いんですかぁ?」
 小鍋に牛乳と用意した量の1/5の砂糖を入れるミエルにシェプはこくこくと頷く。
「あったほうが美味しいケド、なかったら無理にいれなくても大丈夫ダヨ。この材料でも美味しいプリンは作れるからネ」
 あったほうが美味しくなるけど、なくても美味しいプリンは作れる。バニラビーンズがないからと、プリン作りを諦めることはないのだ。
「バニラビーンズじゃなくて、バニラエッセンスやバニラオイルでも大丈夫ですかぁ?」
 流石家事代行を受け持つ女中と言うべきか。ミエルはお菓子作りにも詳しいようだ。
 出来立てが美味しいお菓子とか、自分で作らないと出来立て食べる機会滅多にないもんね。
 ちなみにバニラビーンズはバニラのさやを発酵と乾燥を繰り返した物で、牛乳などの液体と煮て香りを移したり、さやの中に入っている種を取り出し、混ぜることでバニラ感がアップする。
 バニラエッセンスはバニラの香りをアルコールに付け込んで移した物で、バニラオイルはオイルに付け込んで移した物だ。
 エッセンスはアルコールなので加熱すると香りが飛びやすく、オイルは加熱しても香りは飛びにくいが、液体と混ぜると時間と共に沈下する特性を持つ。
「プリンは水分が多いからエッセンスのほうがお勧めダヨ。でモ、せっかくの香りが飛ばないように牛乳が温まった後に入れると良いヨ」
「シェプ様詳しいのですねぇ」
 感心しながら木べらをぐるぐる。そこからふつふつと泡が立つ60度になればOKだ。
 牛乳を温めている間に卵と残りの砂糖をボールに入れて卵を溶いていく。
 綺麗に溶けたら温めた牛乳を足して泡立てないようにそっと混ぜてプリン液を作っていく。
「プリンの甘い香りがしますねぇ」
「蒸したてはもっと甘い香りがするヨ」
 ふんわりと香るプリンの香りについうっとりしてしまうが、この後もっといい香りになって美味しくなるのだからここはぐっと我慢。
「そう言えば、シェプ様はどんな気持ちでいつもお菓子を作っているのですぅ?」
 料理の隠し味と言えば愛情。すぐ隣で一緒にプリンを作るシェプは、一体どんな想いを込めているのか。
「ボクは食べた人が笑顔になってくれると嬉しいなって思ってるヨ」
 にっこり笑うシェプに胸がきゅんとなるミエル。
 尊い。これが尊いという感情か……!
 ほっこりしながらプリン液をこしきで濾すと、溶かしきれなかった卵がこしきに残るので取り除く。もう一度濾せば綺麗なプリン液の完成だ。
 カラメルを入れておいた型に泡が立たないように静かにプリン液を注げば、後は弱火でじっくり蒸すだけ。
 片付けをしながら蒸しあがるのを待っていると、時間と共にふんわり甘い香りが広がっていく。
「んー……美味しそうな匂いですー」
 くんくんと鼻を鳴らすと、シェプが生クリームと砂糖を取り出す。
「プリンに生クリーム乗せるト、美味しいヨネ」
「それは名案ですっ!」
 ぷるぷるプリンに滑らかな生クリーム。仕上げに果物を乗せれば最高だ。

●幸せいっぱい愛情いっぱい
 優しい香りの紅茶をお供に、出来立てのプリンをいざ実食!
「シェプ様と作ったプリン……!」
 目を輝かせるミエルの前に置かれたプリンの上に、シェプは見慣れない果物を乗せる。
 青い雫型の果物。
「なんですかこれ……?」
 初めて見る果物に興味津々のミエル。そんなミエルに、シェプはちょっと恥ずかしそうに笑う。
「あのネ、果物良く売ってくれる人が教えてくれたんダ。『ひつじの涙』っていう名前の果物なんダッテ」
 なんでも羊の角のように捻じれた枝と、羊の目のような花。そしてその後実る涙のような形からそう命名したらしい。
「あんまり数がなくてお店では使えないケド……ミエルサンは特別!」
 一緒にプリンを作れて嬉しいと笑うシェプ。ミエルを本日二度目の胸キュンが襲った。
「それじゃぁ、早速いただきますよぅ」
 嬉しさで頬が緩むのを抑えきれずにスプーンに手を伸ばす。
「「いただき」ます」マス」
 二人で早速プリンを口に放り込めば、ぷるりと舌の上で揺れた後、簡単に押しつぶされて崩れていく。そして口いっぱいに広がる優しい甘さ。
「すっごく美味しいですぅ……!」
「ミエルサンのプリン、美味しいネ」
 蕩ける生クリームと、さっぱりとした甘みのひつじの涙も良いアクセントだ。
 一つでは足りず、二人とももう一つと手を伸ばすのだった。

  • 美味しいプリンを作ろう!~シェプとミエルのわくわくクッキング完了
  • NM名ゆーき
  • 種別SS
  • 納品日2020年10月01日
  • ・シェプ(p3p008891
    ・ミエル・プラリネ(p3p007431

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