SS詳細
『蒐集家』、ゼナレス
登場人物一覧
名前:ゼナレス・レンブラント
種族:人間種
性別:男性
年齢:30代後半
一人称:私
二人称:君
口調:だ、だろう、だろうね等。やや大仰。
特徴:やせぎすの男。見た目通り。
設定:
かつてローレット・イレギュラーズが遭遇した幻想貴族。それなりのバックアップとそれなりの権力を持ち合わせ、『それなり』の偏愛的な趣味を持ち合わせる、『悪辣な幻想貴族』の一人。
彼は旅人を『愛』しており、そのすべてを『蒐集したい』という欲に駆られている。実際、己の権力を最大限に活用して、幾人もの旅人を『蒐集』した。旅人は腑分けられ、様々な形で保存され、彼の目を楽しませている。
彼は異常であったか、といえばイエスであり、ではその生涯に何らかの影があったか、と問われればそれはノーである。
彼はいたって『普通』の幻想貴族の家に生まれ、まったく『普通』に貴族として生き、活動した。
彼はノーマルで、当たり前で、当然だ。ただ、あまりにも美的感覚、あるいは欲望のタガというものが壊れていた。
環境は性格に反映されるのは事実だろう。が、時に生まれ持ったどうしようもない業というものがある。彼の場合はそれが蒐集癖であったのだ。
ローレットの報告書によれば――『『変態趣味を持つ悪辣な男を想像してください。よーいどん』と言われ、偏見と差別心をまったく隠さずに思い描くならば、おそらくこういった顔が思い浮かぶのだろうな、という男』という見た目をしているほか、最大限マイルドに『様子のおかしい人』と記されている。見た目通り、マッドな人である。なお、ローレットと遭遇し、生き残ったわけであるが、その後はなんだかんだと裏に手を回して罪を免れたらしい。というか、そもそも罪にも問われていない。幻想国とはそういうものである。
すべての旅人を愛し、腑分けて収集したいと思っている。赤羽・大地も当然ながら例外ではない。見た目は人間種同様とはいえ――いや、そもそも人間種と同様、等と記すことがそもそもわかっていないのだ。旅人は明確に人間種と違う。美の光を放っている。と、彼は考えている。それに、『彼ら』は一つの肉体に宿る二つだ。どうやって、中でつながっているのだろうか? それを知りたがるだろう。脳で? 心臓で? あるいは、心とやらで? きっと彼は満足するまでそれを探るだろう。当然、その欲が満足した時に、赤羽・大地という肉体は原形をとどめてはいないだろうが……。