PandoraPartyProject

SS詳細

極悪人・ジェフリー。或いは、坂を転がり落ちる人生…。

登場人物一覧

キドー・ルンペルシュティルツ(p3p000244)
社長!

名前:ジェフリー
一人称:俺
二人称:お前、あんた、呼び捨て
口調:~だろ、~だな
特徴:極悪人、反社会的思想
設定:
派遣会社ルンペルシュティルツ、非正規雇用スタッフ。
ルンペルシュティルツの非公認マスコットキャラクター“ゴクチュウ”として絶賛売り出し中ではあるが、見た目は完全にスジモンなのであまり人気は無いようだ。
ラサの各地で数々の犯罪行為に手を染めた凶悪犯。強盗、誘拐、殺人、放火とやりたい放題にやった結果、指名手配されていた。捕まれば死刑は確定だが、現在はルンペルシュティルツを隠れ蓑とすることで、追手の追及を逃れている。
キドーに対して恩義を感じていないわけではないが、別に恩を返さなきゃ気が済まないという性質でも無いので、業務契約の範疇でしか仕事はしない。例えばキドーの命が危なくなったら、あっさりと見捨てて逃げるつもりでいる。

ジェフリーという名前はスラムに転がっていた傭兵の遺体から奪ったものであり、彼自身も自分の本名や、親の顔を知らない。
物心ついたころから、金や食糧を盗んで生きていた。ジェフリーが初めて人の命を奪ったのは、彼が10代の半ばほどの時期である。
ジェフリーは自分の人生を「坂を転がり落ちていくみたい」だと評している。最初から最後まで、転落し続ける人生を送って、惨めさに苛まれながら死ぬものであると考えている。そうした自分の人生を省みて、諧謔的に「ロックン・ロール」と呼んでいた。

強盗、殺人、放火、犯罪行為には何でも手を染めて来たが、それは全て「生きるための手立て」である。ジェフリーは暴力を友としなければ、今まで生き延びることが出来なかった。
ナイフや斧など武器になるものなら何でもこだわりなく使う主義。ただし、何より信頼できるのは自分の身体であるという思想から、特に握力を鍛えているようだ。文字通り“死に物狂い”で培った握力は常人のそれを遥かに凌駕しており、本気を出せば素手で皮膚や筋肉を毟り、骨であっても握りつぶすことが出来るという。

筋肉質な長身男性。年齢は20代後半。
くすんだ赤毛のドレッドヘア。顔や体には幾つもの傷痕が残る。
返り血が目立たないからという理由で、ワインレッドのシャツを好んで着用している。シャツは盗んで来たものらしく微妙にサイズが合っていないため、ボタンは全て開けている。

  • 極悪人・ジェフリー。或いは、坂を転がり落ちる人生…。完了
  • GM名病み月
  • 種別設定委託
  • 納品日2023年09月08日
  • ・キドー・ルンペルシュティルツ(p3p000244
    ※ おまけSS『ゴクチュウ。或いは、貴様を海の藻屑にしてやる…。』付き

おまけSS『ゴクチュウ。或いは、貴様を海の藻屑にしてやる…。』

「よぉ、ゴクチュウ。お前、新人だろ?」
 とある寂れたテーマパークの片隅で、ジェフリーは誰かに声をかけられた。声をかけて来たのは、いかにもチンピラ然とした男だ。
 確か、名前をサスカッチと言っただろうか。
 派遣会社ルンペルシュティルツの先輩スタッフで、現在“ゴクチュウ”として活動しているジェフリーのサポート役を任されている男だ。
「あ”?」
 小物と会話するのは実に面倒くさい。“人を殺してそう”と評される鋭い眼を、意図して剣呑に歪めジェフリーはサスカッチを睨む。なお、実際に人は殺している。
「おーおー、おっかねぇ。いいのか? 先輩だぞ、俺ぁ?」
「生憎と先輩後輩で上下が決まるような世界で生きてねぇんだ」
 悪党の世界で上下を決定づける要素は、腕っぷしと金回りの2つだけ。喧嘩が強い奴と、大金を湯水のように使える奴が偉いのだ。そう言う意味では、なるほどキドーはなかなかに理想の上司と言える。とくに現場からの叩き上げである点がいい。
「そんで……先輩様よぉ。俺になんのようだ? あ?」
「あー……焼きそばパン」
「あ”?」
 本日2度目の「あ”?」であった。サスカッチが何を言っているのか、ジェフリーには理解できないのである。
「い、いや、やってみたかったんだよ。後輩に焼きそばパンをパシらせるの」
「あぁ、なるほど。そう言う事か」
 溜め息を零して、ジェフリーはゆらりと立ち上がる。
 それから、予備動作も無くサスカッチの首を片手で掴んだ。ミシ、と首の骨が鳴る。その気になれば、人の肉などむしり取れるほどに常人場慣れした握力で、サスカッチの首を絞めているのだ。
「よぉ、ゴクチュウ必殺の“雷”が落とされる前に、てめぇこっから逃げた方がいいんじゃねぇか? ついでに、焼きそばパンを買って来いよ」
 そうすりゃお前、命だけは見逃してやるよ。
 そう言い含めて、ジェフリーはサスカッチの身体を地面に投げ捨てた。

 締め付けられた喉を押さえて、サスカッチは逃げ出した。
 ジェフリーに命令された通りに、焼きそばパンを買いに行くのだ。
 とはいえ、しかし……。
「金の出所は、お前さんの財布だけどなぁ」
 サスカッチの懐には、ジェフリーの財布が掴まれていた。
 締め上げられながらも、どうにか盗んでおいたのである。

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