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綜結教会
登場人物一覧
天義を中心に、世界へ蔓延しつつある秘密結社である。カルト宗教であり、テロ組織でもある。
本拠地は不明だが、杜の分析では天義北西部とされている。
天義の元司祭ラバトーリによる独特の宗派
混沌世界における全ての相互作用や法則などを統一し、それを神と同一視するのが教理だった。
世界進出にも意欲的であり、四十年ほど前には練達のメディアを賑わわせたこともある。当時のスピリチュアルなブームにも一役買っていたようだ。
しかし元は学究的性質が強かったが、徐々に魔種との共存共栄などの過激な主張へ転じていった。
そして三十年ほど前に天義から異端とされ、各国からも弾圧を受けるようになる。
ラバトーリは二十年ほど前に、教理の体現的存在である『狂神・稲荷神』と出会った。
教会では『異界より来たりし真の神』として『異神』と呼んでいる。
現在の教理は『神託の破滅の向こうに、真の理想郷となる世界がある』とするもの。
そしてこれを『全ての存在が一つに統一された世界』としている。
思想の対立も、老いも病も、全て存在しない世界が到来すると信じている。
それには一度世界を滅ぼす必要があるとされ、これもまた教会の危険性を助長している。
カルト認定された現在では、組織を多重構造化することで摘発を逃れている。
綜結教会の下部に、足のつかない宗教団体をいくつも抱え、さらにそこから資金調達や技術開発用のフロント企業などを乱立させている。
これらは『作っては潰し』といった手口で、各国当局などとはいたちごっこの様相を示している。
摘発逃れのために培われた様々なノウハウは、資金洗浄や反社会的人材の取り込みなどを助長した。
最近は『魔種陣営』へと殊更に加担し、傲慢陣営と手を結んだ。
冠位魔種が討伐されつつある魔種陣営を劣勢と判断している。
そして世界滅亡という過程が遠ざかりつつあると考えている。
なんとしても押し戻さねばならない。
これを最終闘争における究極的な防衛線と位置づけている。
教会は狂神由来の高い技術力と武力を持っている。
今、その力が振るわれつつあるのだ。