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敬虔なる娘アリア
登場人物一覧
名前:アリア
種族:人間種
性別:女性
年齢:29歳
一人称:私
二人称:あなた
口調:です、ます、でしょう。どこか堅苦しく落ち着いた口調
特徴:天義出身の娘。遂行者である『預言者ツロ』に遣えている。詳細は不明。
設定:
町医者の父と、その補佐を行って居た母の間に産まれた娘。3歳下には穏やかな妹が居る。
敬虔たる天義らしい一家に産まれ、何不自由なく生活を行なってきた。
父の元に訪れていた薬師の青年に一目惚れをし、彼の後を付いて回る生活を続けていた。
飛行種の男ティルスに淡い恋心を抱いたアリアは彼が母の『兄』である事を知り、叔父との結婚に反対する母に儘ならなさを感じていた。
ならば、とせめて彼の傍に居るために薬師である事を志し、天義の聖職者の道を諦めて海洋王国に遊学へと赴いた。
反対していた母から半ば関係性を断絶させる勢いで飛び出した家で娘は今も叶わぬ恋の傍らに佇みながら過ごしている。
妹メディカの事は心配だが、立派な薬師となり故郷に戻るまでは暫くのお別れだ。
アリアと呼ばれる紫色の髪の女性。
鮮やかな緑色の瞳に、穏やかな笑みを浮かべた彼女の姿は紛れもなくアーリア・スピリッツそのものである。
だが、酒とは人を狂わす悪魔の妙薬であり、神を信じ敬虔に暮らすことこそが一番であると口にする。
曰く、「アリアはこうあるべきであった」と彼女は言う。アーリアから見れば「何を言って居るのだか」と失笑したくもなるような姿である。
淡く揺らいだ髪先はアルコールの色彩に染まることはない。何らかの能力を有していることは推測できるが彼女は口にはしない。
アーリアの外見をしながらも、アーリアとは全く違った性格特徴を有した彼女は言う。
――私はお父さんを止めた。領地に医者が必要であることを告げた。
神のご意志を確かめ、彼の地の民を救うために父が必要であるという神託も賜った。だから、これが在るべき未来だったのです。
彼女が人であるかは定かではない。預言者ツロに言わせれば「成り立ちなど関係はないだろう?」との事だ。
だが『遂行者』と呼ばれる者達に付き従う存在である事には違いは無い。
帳が降りた先に『アリア』は一人だけでいいのだと彼女は祈りながらも口にする。
神よ、我らを救い給え。