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枯れ落ちるグラジオラス
登場人物一覧
名前:ブーゲンビリア・グラヨール
種族:魔種(人間種)
性別:男性
年齢:unknown
一人称:私
二人称:貴方、~さん
口調:だ、だろう、だろうな
特徴:元『聖職者』、二児の父、没落したグラヨール家の最期の当主
設定:
聖職者を代々輩出しているグラヨール家の最期の当主。現在はグラヨール家は跡取りが存在せず没落している。
曰く付きの品を『浄化』し神の許へと返す事を責務としており非常に長けた美術品の鑑定の目を有している。
古物や聖遺物を蒐集する趣味もあり、非常に博識でコレクター気質。
グラヨール家の責務を最も活かす事の出来る趣味だと自負していた。
聖遺物回収のために訪れた幻想で一人の歌い手とであった。マツリカと名乗っていた美しい娘に一目惚れし、彼女を娶った。
マツリカ――ジャスミンとの間に一男一女をもうけ、セアノサスとセラスチュームと名付けた。
順風満帆ではあったが、任務であった『聖遺物の回収』を行なった際に、聖遺物から漂った妙の気配により昏倒。
その聖遺物が彼と一家の運命を変えて仕舞った。
「この聖遺物は『手にした者を全て赦されざる悪』に変えて仕舞うのだそうだ」
妻に告げた通り、男はそれに魅入られた。傲慢にも、己が世界の全てを知った気になったのだ。
狂気に陥った男は惚れ込み、大切に大切に育てた茉莉花の花を手折った。鞭に、剣に、その全てで女を支配した。
その狂気の手は留まることを知らず、セアノサスは妹セラスチュームを庇っていたが酷い怪我をし、暫し意識不明の状態に陥った。
セラスチュームをも傷付けんとした男から娘を庇ったジャスミンは彼と自死する事を選んだが、死にきれず反転。
現在は状況が落ち着いたのか、妻と共に当たり前の様に過ごしている。
妻が喪った愛しい子供達の面影を探し歌い続ける中、ブーゲンビリアだけは長兄セアノサスの事を見付け出していた。
自身等に出来るのは息子と娘に関わらぬ事だけだと知っている。故に、ブーゲンビリアは狭い鳥籠の中で愛しき小夜啼鳥に告げる。
「謳っておくれ、私の愛しき花よ」
鎖された鳥籠で、朽ち行くその日まで二人過ごせるだけで男は幸せなのだ。
美しい銀髪に蒼い瞳。男の姿は聖騎士団に所属するセナ・アリアライトにも良く似ていると言われるが――?