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届かぬ高み
登場人物一覧
- 水瀬 冬佳の関係者
→ イラスト
名前:澄原 清治(すみはら せいじ)
種族:旅人
性別:男性
年齢:55歳
一人称:私
二人称:貴方、お前
口調:です、ます、ですか/だ、だろ、だろうな
特徴:佐伯製作所職員、澄原水夜子の父、座右の銘は『万里一空』
設定:
佐伯製作所『再現性都市』設立に深く携わっている部署の部長職を務める男性。澄原の名の通り、希望ヶ浜では病院を拠点とする澄原家に連なる者。
澄原晴陽と龍成の叔父にあたり、二人の従妹である澄原 水夜子の実父。
外見も内面も晴陽に良く似ており、非常に努力家で感情表現が下手くそである。実子である水夜子とは全く似ていないと一族の中でも囁かれる。
本人も『似ているならば、晴陽が実子で合った方が(本人が努力家で立場を弁えているために、娘に厳しく接さないで済むために)良かった』と発言したことがある。
――勿論、水夜子はその発言を聞いており、家庭内の空気感ははっきり言って最悪とも言えよう。
娘の教育には熱心であり、次代を担うことにある晴陽と龍成の付き人となれるようにと厳しく接してきていた。
立派に成長し、澄原を担う事になる二人のサポートを行えるまでになれば、将来的には困ることはないと父は水夜子に立場を押し付け続けた。
それは彼自身のコンプレックスでもあったのだろう。澄原の事業に関わることの出来なかった清治は悔しい思いばかりをしていた。
何だって要領の良い者が全てを掻っ攫っていくのだ。佐伯製作所に勤めながら清治は娘には『澄原の名を活かした存在になって欲しい』と願っていた。
ある種の呪縛でもある。
水夜子に対しては「お前は沢山の信頼を受けて、立派に成長しなくてはならない」と口癖のように言い続けてきていた。
その為、娘の水夜子が自身の感情を直隠し、何時も巫山戯た空気を纏っていることにも気付いて居ない。
清治は清治なりに一人娘の水夜子を大切にしているつもりだが、全く以て伝わっていない。
寧ろ、色々なことが重なって水夜子は「父には利用されているだけ」「利用価値がなくなれば捨てられるでしょう」と言わせるほどである。
水夜子の希死念慮や其れに近しい命の放り投げバーゲンセールはある意味、彼の教育の賜と言えるのかも知れない。