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君だけの独唱曲

登場人物一覧

アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯
アーリア・スピリッツの関係者
→ イラスト

名前:ティルス
種族:飛行種(?)
性別:男性
外見年齢:38
一人称:俺
二人称:君、呼び捨て
口調:だね、だよ、かい?
特徴:『遂行者』、自称『商人』
設定:
 鉄帝と天義の山麓に生まれた少女アリアがアーリア・スピリッツへと名を変えてから聖教国で出会った男。
 女手一つでアリアと妹を育てた母が海洋王国で出会った飛行種の男――義父であり、アーリアの初恋の人と『瓜二つ』であった自称商人。
 人当たりも良く、誰からも好かれるような才を有しているとアーリアは感じていた。
 男は世界を商人として飛び回り暫くの間は天義に腰を落ち着けると決めたという。時折出張でラサや覇竜領域の入り口にまで行くことがあるらしいが護衛として腕の立つ傭兵を連れているらしい。
 アーリアはつい、口を滑らせ己の名がアリアであると語った。
 初恋の男と瓜二つであったティルスに『アリア』と呼ばれ、本当に『初恋の人』と飲み交わすことの出来る憧れが叶ったかのような時間であった。

 ――だが、その男は『滅びのアーク』の化身である。
 アーリアは『良く似ている人』という認識か、アルコールで感覚を鈍らせたのかは分からない。だが、真実には気付くことはなかった。
 世界は美しく幸福に溢れていると告げた彼が敵であったなどと露程にも彼女は思わなかった。思いたくもなかったのかも知れない。
 ラサの砂漠の美しさも、幻想王国の石畳も、鉄帝国のオイルの匂いに、海洋王国の異国情緒。そうした世界のあらゆるものを愛する彼は温和で優しかった。
 イレギュラーズだというアーリアを何時だって心配し「君が傷付くのが怖い」と甘い言葉を重ね続けた。苦くて、痛い、アーリアの初恋を揺さぶって。

 ただ、黙示録が示した終焉の前に辿り着けば、彼は本来の名と立場をアーリアに名乗ることだろう。
 ティルスという仮の名前を捨て、本来の呼ばれるべきその名を彼女の唇が奏でるとき、青年はどの様な顔で笑うのか。
 纏うのは白き衣。聖なる白を身に纏う男はあどけなく、初恋のその人の顔をして笑う。

 こんにちは――俺の『アリア』。遂行者しとという存在は、認めることは出来ないかい?

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